和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

孝行のしたい時。

2020-10-13 | 本棚並べ
集英社の「わたしの古典⑳」は
「岩橋邦枝の誹風柳多留」(1987年)でした。
その序章のはじまりを引用。

「川柳は、18世紀後半の江戸ではじまった庶民文芸である。
・・・・・・中から、現代の私たちにもなじみ深い一句を
まず挙げてみよう。

 孝行のしたい時分に親はなし

いまでは格言で通用するほど、日本人の生活にとけこんだ
句になっている。またたとえば、俗によく使われる
  
  目は口ほどにものを言い
  川の字に寝る
  知らぬは亭主ばかりなり

なども、出典は『柳多留』や同じ江戸生まれの川柳集である。
こうして垣間見ただけでもうかがえるとおり、『柳多留』に
はじまった川柳には、時代の移り変わりを越えて万人の共感や
笑いをさそう人間臭さが横溢している。・・・・」

ちなみに、本のはじまりの「わたしと『誹風柳多留』」には
こんな箇所がありました。

「じっさいに『誹風柳多留』の句にふれてみることである。
敬遠していたのでは、面白さもわからない。じつは私も、
学生時代には敬遠派の一人だった。だが、熱心な友人に
手引きされて句を拾い読みするうちに、作者たちや
編者呉陵軒可有(ごりょうけんあるべし)にも関心が生じ、
句の作者を想像してみたり作者といっしょにあそびながら
読んだりするたのしみをおぼえた。・・・・」


はい。楽しそうですが、私のパラパラ読み紹介はここまで(笑)。
コメント
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