親鸞の和讃を読みたくなり、
増谷文雄編「日本の思想3 親鸞集」(筑摩書房・1968年)をひらく。
ぱらぱらと、ひらいていたら、あれこんな浄土和讃がありました。
まずは、増谷文雄氏の現代語訳。
ひとつひとつの花ごとに
数えもしれぬ光明を
四方(よも)にはなちて輝けば
照らさぬくまはなしという
次に、親鸞のその和讃原文
ひとつひとつのはなのなかよりは
三十六百千億の
光明てらしてほがらかに
いたらぬところはさらになし
つぎにも続きます。
つぎは、まず原文。そして現代語訳。
ひとつひとつのはなのなかよりは
三十六百千億の
仏身もひかりもひとしくて
相好金山(そうごうこんぜん)のごとくなり
そのいちいちの光中に
それぞれ仏のましまして
ともに光をはなつとき
黄金の山にさもにたり ( p93~94 )