おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

太宰治「お伽草紙」・かちかち山

2012-08-19 22:29:45 | つぶやき
鳩山氏、党残留「適当かどうか」…首相再選なら(読売新聞) - goo ニュース
 太宰治の『お伽草紙』。よく知る「かちかち山」を新解釈、美少女と男の宿命物語としている。
 ウサギを十代後半の潔癖で純真(ゆえに冷酷)な美少女に置き換え、対するタヌキはそのウサギに恋をしているがゆえに、どんな目にあってもウサギに従い続ける愚鈍大食な中年男として描かれている。
 ウサギ=少女(野田さん)は仇(マニフェスト)討ちという名目で、もともと生理的嫌悪を感じているタヌキ=中年男(鳩山さん)を虐待していく、それでもタヌキはウサギの(この場合は民主党の)歓心を買いたいばかりに嫌われても、ただ従い続ける。
 ついには「惚れたが悪いか」と言い残して泥舟(この場合は民主党丸よりもちょっと古めかしい船)とともに溺死して水底に沈む。タヌキ(醜い中年男=鳩山さん)を見送るウサギ(美少女=野田さん)は、汗を拭いながら美しい風景に微笑を浮かべる。・・・
 野田さんが潔癖で純真であるかどうかは大きな疑問。が、歴代の首相が回避し、さらにマニフェストになかった「消費税増税」を党内や世論の多くの反対の声を退け、自公に媚びを売ってまで強行突破した。純粋かどうかは別に、「消費増税」成立に自らの政治生命をかけていたことは、事実。たとえ民主党が次期選挙で大敗北しても。
 対して、民主党(3年前は実に新鮮な「装い」の船だった)の、今でもオーナー気取りの鳩山さん。小沢さんのように、さっさと飛び出すなわけにはいかない。嫌われても(党内からも国民からも)野田さんにしぶしぶ従い続けてきた(遠吠えはするが)。が、ここまで来るとすでに時遅し。結局は捨てられて、自ら水の底に沈むことになりはしないか。
 野田さんの方も、政策的満足の風景に微笑を浮かべるゆとりはまったくなさそう。その上、野田さんも中年の男に過ぎないことが、この話の致命的な面ではある。それに、「一発大逆転」もありうるか。
コメント
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