見逃してしまったドラマ「駅路」。フジテレビで、昨年放映された作品です。もともと、昭和50年にNHKの土曜ドラマシリーズ、向田邦子の脚本・「最後の自画像」として放映され、そのリメーク版だったそうです。
この書は、その松本清張の原作「駅路」と向田さんの脚本「最後の自画像」を掲載したもので、先に清張の原作・小説を読み、次の向田の脚本を読み解くという形式になっています。原作は、400字詰め原稿用紙で45枚ほどの短編、それを放映時間70分のドラマにする。400字詰めで約80枚ほどになりますか。
原作のテーマをいかに深化させていくか、さらに脚本として自立した作品としてしたてあげていくか、など素人には分からない創作者(この場合は、向田さんの)実像に迫った解説が加えられています。(ただ、私には、読んでしまった今となっては、ある種の先入観をもって、作品に接するしかないのは残念ですが。勿論、それも鑑賞態度としては悪いものではありません。)
特に大きな違いは、不倫相手の女性を死なせず、男性の妻のもとを訪問し、対話させたこと。(原作では病死したことを隠し、関係者が主人公の男性を殺害し金を奪う)また、原作ではほとんど登場しない女性陣多く登場させたこと、など。そのような向田さんの視点で原作への向かい合い、格闘の仕方など、垣間見ることが出来ました。原作のテーマを見事に深化させたことも・・・。ドラマそのものを見てみたいと思います。巨匠に立ち向かうすさまじい執念すら感じましたので。
向田邦子さんの作品は、小説を少し読んだことがあったくらいで、あの劇的な死、あるいは、死後にあれこれ詮索された生前の恋愛など、まさに通俗的なレベルでしか接してこなかった不明を恥じます。
この書は、その松本清張の原作「駅路」と向田さんの脚本「最後の自画像」を掲載したもので、先に清張の原作・小説を読み、次の向田の脚本を読み解くという形式になっています。原作は、400字詰め原稿用紙で45枚ほどの短編、それを放映時間70分のドラマにする。400字詰めで約80枚ほどになりますか。
原作のテーマをいかに深化させていくか、さらに脚本として自立した作品としてしたてあげていくか、など素人には分からない創作者(この場合は、向田さんの)実像に迫った解説が加えられています。(ただ、私には、読んでしまった今となっては、ある種の先入観をもって、作品に接するしかないのは残念ですが。勿論、それも鑑賞態度としては悪いものではありません。)
特に大きな違いは、不倫相手の女性を死なせず、男性の妻のもとを訪問し、対話させたこと。(原作では病死したことを隠し、関係者が主人公の男性を殺害し金を奪う)また、原作ではほとんど登場しない女性陣多く登場させたこと、など。そのような向田さんの視点で原作への向かい合い、格闘の仕方など、垣間見ることが出来ました。原作のテーマを見事に深化させたことも・・・。ドラマそのものを見てみたいと思います。巨匠に立ち向かうすさまじい執念すら感じましたので。
向田邦子さんの作品は、小説を少し読んだことがあったくらいで、あの劇的な死、あるいは、死後にあれこれ詮索された生前の恋愛など、まさに通俗的なレベルでしか接してこなかった不明を恥じます。