Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

翻訳の工夫(4)

2022年09月17日 06時30分35秒 | Weblog
追悼・寺尾次郎(2)~ゴダールの名を不滅にした『気狂いピエロ』で語られるランボーの詩の一節
 「また見つかった!何が?
 永遠が
 太陽と去った 海が
」(寺尾次郎訳)

 ゴダール監督が亡くなって、彼の作品を再度観てみようと思って記憶を喚起したのだが、「気狂いピエロ」は全くストーリーが蘇ってこない。
 なぜなら、作中で繰り返されるランボーの詩の記憶が余りにも強烈だからだ(翻訳力)。
 こうした現象は、ほかの監督の作品でもある。
 例えば、ルイ・マル監督の「恋人たち」なども、ストーリーは完全に忘れており、その代わりにブラームスの音楽(レザマン「予告編」)だけが強烈に記憶に沁みついているのである。
 というわけで、「気狂いピエロ」を調べていたところ、寺尾次郎さんによるランボーの詩の翻訳が見つかった。
(ちなみに、彼は、竹内まりやさんの「幸せの探し方」のフランス語部分の歌詞をつくった人でもある。)
 太陽と”去った”というところは、中原中也=金子光晴に近い表現である。
 さて、この詩はどう訳すべきだろうか?
 
 
コメント
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