粉飾を見抜く

「てるみくらぶ」社長ら、きょうにも逮捕へ
　「捜査関係者によると、山田社長らは会社が債務超過に陥っているにもかかわらず銀行に対しウソの決算書類を提出するなどして業績をよく見せかけ、融資を受けていたという。」

　これは、銀行にとっては恥というべき事態である。
　私は、かつて金融機関で審査をしていたことがあり、企業の実態把握は業務の主要なテーマだった。この記事によれば、銀行が実態把握に失敗していたことになる。
　さて、債務超過を隠ぺいする手段としては、資産を過大計上するか負債を過小計上するという２通りがあるわけだが、よくあるのが、売掛金と在庫の水増しである。だから、審査ではここを重点的に調べるわけである。