映画版「失楽園」に行く前に、1997年の日本国内の主な出来事を振り返ってみたい。
以下、ウィキペディア「1997年の日本」から、政治・経済面と芸能面にフォーカスして抽出してみた。
1月10日 “聖輝のカップル”と呼ばれた歌手の松田聖子と俳優の神田正輝が離婚。長女の親権は松田が持つことに。
1月29日 オレンジ共済組合事件で友部達夫参議院議員を逮捕。
3月11日 警視庁、大手食品メーカーの味の素の総務課長が総会屋に現金を渡した容疑で逮捕。その後、東芝や日立製作所、三菱自動車工業など の大手企業が総会屋へ利益供与をしていたことが判明。
4月 1日 消費税増税実施(3%から5%に)。
4月25日 日産生命保険が債務超過により大蔵省から業務停止命令を受け破綻。戦後初の保険会社の破綻となった。
6月11日 参議院で日本銀行法全面改正案が可決成立。日本の失われた20年の有力な一因となる。
9月18日 小売業のヤオハンが倒産、会社更生法を申請する。
9月22日 X JAPAN、解散を発表。
10月14日 京都共栄銀行が経営破綻。
10月20日 大手百貨店の松坂屋の取締役が総会屋に商品券を提供し、不正な利益供与を受けていたとして逮捕。
11月 2日 フジテレビ『ダウンタウンのごっつええ感じ』が、松本人志と局側とのトラブルが原因で終了。
11月 3日 三洋証券破綻。証券会社の倒産は戦後初。
11月17日 北海道拓殖銀行破綻。都市銀行の倒産は戦後初。
11月22日 山一證券破綻。戦後の証券会社の倒産としては過去最大。
11月26日 徳陽シティ銀行(宮城県)破綻。
12月20日 伊丹十三(俳優、映画監督)が、事務所のビルから飛び降り自殺。
12月23日 丸荘証券が自己破産申請。
12月27日 新進党が両院議員総会で解党を決定。
12月31日 X JAPAN、東京ドームにて「THE LAST LIVE〜最後の夜〜」を行う。
“聖輝のカップル”の離婚で明け、X JAPANの解散コンサートで暮れた1997年という年を一言であらわすと、文句なく”破綻”、言い換えれば、”信用崩壊”ということになるだろう。
(ついでに言うと、消費税増税や日銀法改正は、まさしく最悪のタイミングであった。)
また、銀行・証券・保険業界を含む大企業と反社会的勢力との間の「持ちつ持たれつ」の関係が、かつてないほど世間一般に明るみになった点も重要である。
”破綻”したのは、芸能界・政界の人間関係だけでなく、日本の信用システム全体だったわけであり、しかも、それは当然の帰結だった。
1997年は、「Japanの信用が崩壊した年」だったのである。
その一方で、前に指摘したように、1997年は、「日本人の生命力がピークに達した年」でもあった。
1997年の日本の姿は、なんと、「幸せの絶頂で死にたい」と切望していた「失楽園」の凛子とダブって見えてしまうのである。
以下、ウィキペディア「1997年の日本」から、政治・経済面と芸能面にフォーカスして抽出してみた。
1月10日 “聖輝のカップル”と呼ばれた歌手の松田聖子と俳優の神田正輝が離婚。長女の親権は松田が持つことに。
1月29日 オレンジ共済組合事件で友部達夫参議院議員を逮捕。
3月11日 警視庁、大手食品メーカーの味の素の総務課長が総会屋に現金を渡した容疑で逮捕。その後、東芝や日立製作所、三菱自動車工業など の大手企業が総会屋へ利益供与をしていたことが判明。
4月 1日 消費税増税実施(3%から5%に)。
4月25日 日産生命保険が債務超過により大蔵省から業務停止命令を受け破綻。戦後初の保険会社の破綻となった。
6月11日 参議院で日本銀行法全面改正案が可決成立。日本の失われた20年の有力な一因となる。
9月18日 小売業のヤオハンが倒産、会社更生法を申請する。
9月22日 X JAPAN、解散を発表。
10月14日 京都共栄銀行が経営破綻。
10月20日 大手百貨店の松坂屋の取締役が総会屋に商品券を提供し、不正な利益供与を受けていたとして逮捕。
11月 2日 フジテレビ『ダウンタウンのごっつええ感じ』が、松本人志と局側とのトラブルが原因で終了。
11月 3日 三洋証券破綻。証券会社の倒産は戦後初。
11月17日 北海道拓殖銀行破綻。都市銀行の倒産は戦後初。
11月22日 山一證券破綻。戦後の証券会社の倒産としては過去最大。
11月26日 徳陽シティ銀行(宮城県)破綻。
12月20日 伊丹十三(俳優、映画監督)が、事務所のビルから飛び降り自殺。
12月23日 丸荘証券が自己破産申請。
12月27日 新進党が両院議員総会で解党を決定。
12月31日 X JAPAN、東京ドームにて「THE LAST LIVE〜最後の夜〜」を行う。
“聖輝のカップル”の離婚で明け、X JAPANの解散コンサートで暮れた1997年という年を一言であらわすと、文句なく”破綻”、言い換えれば、”信用崩壊”ということになるだろう。
(ついでに言うと、消費税増税や日銀法改正は、まさしく最悪のタイミングであった。)
また、銀行・証券・保険業界を含む大企業と反社会的勢力との間の「持ちつ持たれつ」の関係が、かつてないほど世間一般に明るみになった点も重要である。
”破綻”したのは、芸能界・政界の人間関係だけでなく、日本の信用システム全体だったわけであり、しかも、それは当然の帰結だった。
1997年は、「Japanの信用が崩壊した年」だったのである。
その一方で、前に指摘したように、1997年は、「日本人の生命力がピークに達した年」でもあった。
1997年の日本の姿は、なんと、「幸せの絶頂で死にたい」と切望していた「失楽園」の凛子とダブって見えてしまうのである。