パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

中島敦「名人伝」とヘッセ「詩人」

2007年07月31日 21時09分24秒 | Weblog
夏のこの時期になると、書店には名作といわれる文庫本が
目立つところに並べられている
読書感想文用の意味あいもあるけれど、時間がたっぷりあって
読書体力もあって、感じやすい若者には
よい読書体験をしてもらいたいものだ

ずっと昔、夏休みもあと1日という時になって
妹は読書感想文の宿題を残していた
いまさら本を読んで書く余裕もなく
あとがきを読んで、あらすじを書き写す定番のごまかしも
する気になれない妹は
「何か短い、いい本ない?」

そこで奨めたのが中島敦の「名人伝」
僅か10ページ程の物語だけれど、
東洋的な解脱(?)の味わいもあって短さを感じさせない内容
妹は結局この本で感想文をさっさと書き終えたのだけれど
自分がこの本を今でも覚えているのは、実はもっとあとになって読んだ
ヘッセの「詩人」(メルヒェンの中のひとつ)という物語に似ていると思ったから

正確な内容はどちらとも覚えていないけれど
言ってる事は同じだな!という印象だけは残っている
そして二つともいい本だったという事も!

最近は現実に即した本を読む事が多いけれど
想像力を喚起する本を以前のように読んでみたいものだ
(読書体力のあるうちに)

コメント
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