瓜食(は)めば 子ども思ほゆ 栗食めば まして偲はゆ
いづくより 来りしものぞ 眼交(まなかひ)に もとなかかりて
安眠(やすい)し寝(な)さぬ(802)
反歌
銀(しろかね)も金(くがね)も玉も何せむにまされる宝子にしかめやも(803)
年齢を重ねて、よく言われる様に、
夜中に目を覚ます事が多くなった
(歳のせいだけでなく、ストレスで眠りが浅いから?)
そんな時は無理に寝ようとしないで
眠くなるまで枕元の本を読む事にしているが
昨日手にしたのは「万葉集」の文庫本
適当にめくって、良さそうなものを見つけられればラッキー!
そこで目にしたのが上記の山上憶良の歌
年初めNHKの万葉集がらみの番組で
日本人の一番好きな万葉集の歌は?
のアンケートで2位だったか3位に入っていた
(1位は額田王の、あかねさす紫野行き標野行き 野守は見ずや 君が袖振る)
この山上憶良の歌
最初に知ったのが、確か中学の時の国語の時間
その他の歌に混じっていたのだが
たいした古語でもなく、分かりやすかったので覚えている
というより、なんだか嬉しかった
中学と言えばまだ子供みたいなもの、
その時に
大人たちは自分たち子供を宝物よりも大事に思っていてくれている
そのことが大きな安心感を与えてくれた
守られているようで
子供心にもありがたかった
いつの世でも、今でも
子供たちに対する思いは大きな違いはない
と思いたいけれど
若干の疑問符をつけてしまうのは何故なんだろう?
今の子供たちも、大人の心根に
ありがたい!と感じる事があるのだろうか?