パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

今年の3冊

2009年12月30日 19時14分19秒 | 
良い本だったかどうかの評価は
その本をもう一度読みたいかどうか
で決まるとしたならば、今年の3冊は
最近読んだばかりの
「ピアノ・ノート」チャールズ・ローゼン
それからトルコの小説家オルハン・パムクの
「雪」
そして少し迷うが
「幕末史」半藤一利
あるいは「人間は進歩してきたのか」「20世紀とはなんだったのか」の
佐伯啓思の現代文明論

必ずしも読む本は新刊ばかりではなく
書店で何かしら気になったものを購入することにしている

「ピアノ・ノート」
身体と心の関係、ピアノの弾き方、音楽学校の教育とコンクール
さらにレコーディング、コンサートまで
様々な分野を大変な知性で明瞭に書き記している
それは知っていることを再確認するだけでなく
知らないことを知る喜びに繋がっている
度々読み返したいくらいだ

「雪」
これは正直何度も読み返したくはないかもしれない
細密画のようなエピソードと人物表現
雪で閉ざされた暗い田舎の町での出来事
それぞれが一生懸命生きているのだが、、、
この作者の技量や苦悩の深さは
確かにノーベル賞に値する(なんて偉そうに言ってみたりして)

世の中には物事をうまく説明できる才能を持った人がいるもので
「幕末史」「人間は進歩してきたのか」「20世紀とはなんだったのか」
の3冊はそういった人によって書かれた本

ある意味物事を割りきって単純化しているので
それが全てというわけではないが
わかりやすいことこの上ない

読書はバイオリズムが低下していると
思いっきりブレーキがかかる
せっかくの正月休み、
自分にとってヒット作の本に巡り会えるといいのだけれど、、、
コメント
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