パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

ノルウェーの森

2013年11月16日 18時29分37秒 | あれこれ考えること
ラバー・ソウルを久しぶりに聞いたら
村上春樹の「ノルウェーの森」を思い出した
正確に言えば、読んだという事実を思い出しただけで
内容はすっかり記憶の外にある

ただ読んだ時も感じたのだけれど
あの小説と音楽としてのノルウェーの森との関係は
どんなところなのか少し疑問
ただ小説のタイトルとしての「ノルウェーの森」は、
あの音楽がないとしても多少詩的な感じがしないではない

内容は、かわいそうなくらい記憶に無い
ただ自殺した人がいて、痛々しい感じが読後に残ったのが
覚えている唯一のこと
そして、痛々しい小説なら柴田翔の「されど我らが日々」
と似てると感じて、その当時の酒の相手となっていた本好きの
人間に本を貸した気がする

痛々しさという共通項があっても、比較すると
自分は「されど我らが日々」の出来に軍配を上げる
村上春樹は確かに独自の村上ワールドをつくっている
でもその切実さでは柴田翔のあの頃のほうがずっと上をいっている
(ように思えてならない)

1Q84も悲しいくらい印象に残っていない
効果的なエピソードはあっても、時々妙なエンタメ的な部分が混在したり
お手軽な定型的な表現が使われたり
つまり、ここでも必然性と言われるくらいの表現したい何かへの
切実さを自分は感じることが出来ない

さてビートルズのノルウェーの森
この詩的なタイトルを抜きにしたら果たして名曲か
確かに不思議な印象を残す音楽
女の人に振り回される男をあっさりと
客観的に夢の中の出来事のように歌っている

正直なところジョンの曲でラバー・ソウルの中では
自分は「ガール」の方が好き
後半の声とギター伴奏の絡みは意味がわからなくても心地良い

それにしても純音楽のクラシックにしても
ポピュラー音楽にしても、また小説にしても
「タイトル」(アダ名)って、多くの人に知られるためには必要なんだな


コメント
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