天才モーツァルト
多分、彼を説明するのに一番使われる言葉
仕事が休みの今日 昨年中古レコード市で購入した
ランパルの演奏するモーツァルトのフルートソナタ集を聴いてみた
ジャケットの裏面を読むまではこれらの作品がいつ作曲されたか
知らなかったが、解説書を読んでびっくり
なんと10歳にも満たない時の作品
モーツァルトは1756年生まれだから1764年作曲なら8歳(もしくは7歳)
そう思ってKv13のへ長調のフルート・ソナタを聴くとなんと凄いことか
少し意地悪く、子供の作品だからパターン化されているかな
と思いつつ聴いてみると、なんと予想を裏切る展開が既に見られる
モーツァルトの曲を初めて聴く時の楽しみ方は曲の展開を予想すること
多少の違いがあってもこの繰り返しが続くと思うと
あっさりその予想は外れて、もっといきいきと自由に展開していく
この曲もその例に漏れず
ちょっとどう流れるかはわからないような
しかし、まとまった音楽になっている
第2楽章はアンダンテのヘ短調
第3楽章は部分的にニ短調の部分があるが
その表情は10歳に満たない子供の作り得るものではない
表現のコントラスト、センスは大人そのもの
そして曲の一瞬、長調に流れるか短調に流れるか
どっちなんだろうと思わせるモーツァルトならではの
不思議な瞬間が存在する
本当に10歳以下でこんな曲が出来てしまうとは!
本当に不思議だ
モーツァルトの存在も不思議だが
時々こうした奇跡のような存在を生み出す神様(?)の意図も不思議だ
もっともこの不思議な人の存在は
最終的には何処に埋葬されたか具体的にはわからないと言われる
(ウィーンの聖マルクト墓地に一角にお墓はあるが、埋葬の正確な位置は不明)
それは彼の秘密を隠しておこうとする神様の(?)気持ちのように思えてしまう
それにしても、本当に凄い
少なくとも音楽の頭はとうに大人の頭になっているアマデウス
後期の充実した作品もいいけど
これらの初々しい伸びやかな作品も
とても愛おしく思えてくる