パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

台風

2020年09月03日 08時55分14秒 | 徒然なるままに

台風10号は伊勢湾台風並みの大きさらしい
小学校一年の時、伊勢湾台風が来た
朝、近所の景色はすっかり変わっていた
屋根の瓦が飛んだ家、土壁がむき出しになってしまった家
道にはを巻き散らかしたようにいろんなものが転がっている

この朝の光景の記憶はしっかりあるが、夜中の台風の記憶はまったくない
熟睡していたからだ
妹たちは夜中に畳が巻き上がってしまいそうになるのを
あっちこっちを場所を移動して押さえつけていた!
と、この話が出るたびに話す
そんな共通の記憶がないことが少し残念に思う

つくづく自分の得意技は寝ることだったんだと思う
寝るのは得意だった
寝付きは良い
電車などに乗ればそこは一気にお休みタイムの時間となる
寝るのは何よりも大事な時間だった
根性なしだったから、受験勉強も12時を超えてまですることは殆どなかった
そんなことより寝ることのほうが大事だった

今朝の近所の子供たちと小学校校門までのウォーキング最中に
子どもたちから台風の話がでた
子供らしく、台風が来て学校が休みになればゲームができて嬉しい
などとのんきなことを言っている

祖母は台風のことを「大風(おおかぜ)」と言った
その大風を怖いと思いながら、少しワクワクしながら待っていたような気もする
そしてそれらが何事もなく過ぎ去ると、なんだか損したような、拍子抜けしたような
気がしたものだった

でも今は、来ないほうが良い
数年前はカーポートと屋根に被害があった
保険でなんとかなったものの、繰り返し経験はしたくない

不意に、源氏物語でも台風のあとの話が出てくるのを思い出した
家にあちこち被害が出ている描写が続いている
物語の本筋とは関係ないが、当時の天候を表すものとして
貴重な資料なのかもしれない

台風も豪雨も猛暑も、今は手加減をしないでやってくる
「天(自然)は怒っている」
と考えたほうが(科学的でないとしても)良いかもしれないと思ったりする

 

コメント
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