パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

ロシアの風景

2018年11月19日 08時43分47秒 | あれこれ考えること

羽生結弦の原点はロシアにあると自ら述べていたのを見て
不意に自分もそれに近いところがあるかも知れないと思い出した
もう十年以上前になると記憶しているが、ショーン・コネリーの主演する映画
多分「ロシア・アウス」でロシアの風景が映し出された時に、急に懐かしでいっぱいになった

ロシア(当時のソ連)には行ったことがある
はじめての海外はソ連だった
横浜から船に乗ってウラジオストク、ウラジオストクからハバロフスクへ夜行列車、ハバロフスクからモスクワへ
でも40年以上も前のこと、あまり覚えていない
覚えているのはモスクワの町に「綿毛」が飛んで、それがまるで雪のようだったことと
泊まったホテルでツアー客みんなんで食事している時に、近くのテーブルに結婚式の披露宴が2つばかりあって
新郎新婦のキッスの時間をそれぞれ観客が煽って競ってカウントしていたことだ
当時はソ連は陰険な国だと思っていたが、一般の人達は案外そうでもないぞ、、と実感した瞬間だった

しかし、ロシアが原風景のように懐かしい思いをさせたのはドストエフスキーのせいだ
「罪と罰」「カラマーゾフの兄弟」「「白痴」「未成年」「悪霊」高校時代は通学の電車の中でこれらの本を読み漁った
そしてその影響は、饒舌なドストエフスキーの小説の登場人物の話っぷり・文体が当時書いていた日記に圧倒的に反映されていた
特に「カラマーゾフの兄弟」はその後、大学時代に映画で見たし、芝居でも豊橋で見た
この時の映画の風景、暗い雪の風景のロシア(ペテルブルク)が自分の頭の中で作り上げたイメージと同一化して頭の片隅に残っていた
その光景が「ロシアハウス」を見た時に懐かしい思いを引き起こしたに違いない

死ぬまでに見たい世界の風景というのがある
ミーハー的な視点では、ノルウェーのフィヨルドとかが第一に頭に浮かぶが、このロシアの風景も見てみたい
実際に行ったモスクワを追体験するのと、行ったことはないが頭の中でイメージとして作り上げたペテルブルク
もしかしたら原風景かもしれないロシアの風景、今ならどのように感じるか少し興味がある

どうも最近は過去を振り返ることが多くなっているようだ
でも思い出すことは、ボケ防止の予防にもなるという説もあるし、悪いことばかりでもなさそう

毒にも薬にもならない、どうでもいい話
※最初に着いたのは、ウラジオストクではなくナホトカだったかも知れない
とにかく寂しい感じの場所だった

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