季節の中で 暮らしの中で -Through the seasons and daily life-

現代の都会でプチ昔&田舎暮らし
-old & country style in modern urban life

追い風に帆を上げる

2014-07-14 21:49:57 | ハンドワーククラブ HandworkClub
今日は出だしがゆっくりだなあと、いつも来る人が来ないなあなどと思っていたんだけど。
なんのことはない、くるくる良く働く一日でした。

自分の履けなくなったジーンズで帽子を作る。何回かかけてゆっくりと仕上げています。
それが今日出来上がった。
この内側の縫い目。ほんとにすごいです。縫い物仲間が注目してため息をつくほど。

       

出来上がったばかり、まだ少し硬くて形が定まってない。これが使う人によってその人の形になってくるのだものなあ。
この帽子、もう何年も被っている人が何人かいて(私もその一人)それぞれの味が素晴らしい。もうその人のトレードマーク、その人の存在の一部みたいになっています。これもこれだけ丈夫で丁寧に縫っているので「10年は使えるね」って話をしていました。

       

先週の縫い物達人がミーティングでした話を聴いて一人の女性が参加。
初めて小さな袋を縫った。とっても可愛い。小さいけれど、しっかりと作ってあるので使えます。マチも付いていて使いやすい。
初参加の彼女は素敵な袋の完成にキラキラしています。次回はスカートを縫いたいって。是非やりましょう!
フェルトのポーチと一緒に記念撮影。素敵な色。

       

今日も何人もが気付いた。縫い物してる人ばっかりだって。
それもそれぞれ真剣にすごいものを作っている。
ベストを縫っている人は裏の始末をずっとしている。それが大変だけどとても美しい。
新しくズボンを縫うと布を買って来て型紙を作る人、鮮やかな布をシャツにしている人。
カバンが好きだからカバンをとにかく作りたい人。
それもミシンを一つも使わないで、全部手縫いです。そんなの珍しいと思う。ほんとにすごい。

小柄な体型をいつもからかわれる彼、いつも彼なりに気を付けておしゃれをしているんだけど良い服を見つけるのが難しい。
彼も自分の好きな布を買ってきた。ベストを作るって。
それでまず彼の胸囲など測って彼の型紙の原型を作った。「これでこれからどんな服だって作れますよ!」と言ったら嬉しい顔に。
体型が標準とずれている人って(私もそうだけど)服を買いに行くと自分が否定された気になる。どの店にも自分の気に入った着れる服がない。典型的な拒絶体験だと思う。
それが型紙を作って布を選んで自分で作ることで思い通りの自分にぴったりの服を得ることが出来る。これってすごい肯定体験だなあと思う。受け入れられた気持ち。

この安心感。とっても嬉しくて自信がつく様子。それは特別なんだとこの頃裁縫をみんなでやることで気付きました。
他にも細すぎたり太すぎたりいろいろな体型の人たちが安心できる服作りをみんなでやって行こう。
自分のままでそれで良い。着心地の良い自分の居場所作り。


こんなに縫い物をするようになるなんて、全然思わなかった。ここしばらく、この風が強くみんなの中に吹いている。
みんなの笑顔がそれを物語ってる。
さあ、みんな帆を上げて思いっきり進んで行こう!
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