◆航空自衛隊次期戦闘機選定にも影響
普天間問題に押される形で、また、XC-2初飛行の報道に流される形で最近は中々話題に上らない航空自衛隊次期戦闘機選定。
いわゆるF-X選定であるが、F-22が生産終了となる中で、新しい有力候補として浮上しているF-35戦闘機の開発が大きく遅れている。ロシアの新型機PAK-FAに対して初飛行では早期に実現はしたものの、第一線への配備は未知数という状況で、果たしてABCと各型が完成し、各国空軍や海軍航空隊に供給が始まるのはいつになるのか、未知数という状況だ。こうしたなかで一つの動きがあったので、本日は、こちらの記事を紹介。
F35の責任者、開発トラブルで更迭 米国防長官:2010.2.2 11:45・・・ゲーツ米国防長官は1日の記者会見で、次世代戦闘機F35の相次ぐ開発トラブルを受けて国防総省の担当責任者である海兵隊のデービッド・ハインツ少将を更迭することを明らかにした。開発メーカーのロッキード・マーチン社に対しても同じ理由で開発費のうち6億1400万ドル(約557億円)の拠出を凍結するとした。
また、ゲーツ氏は同日発表した2011会計年度(10年10月~11年9月)国防予算で、歳出削減策の一環としてF35の代替エンジン開発やC17輸送機調達の経費を計上しなかったと説明。議会がこれらの調達費を予算案に盛り込んだ場合「オバマ大統領に拒否権行使を強く勧める」と述べた。F35は日本の次期主力戦闘機の有力候補。(共同)http://sankei.jp.msn.com/world/america/100202/amr1002021148011-n1.htm
新規に変人を開発しなくては推力が不足になるのではないか、速度と航続距離が当初の見込みよりも問題が生じているなどなど、様々な問題が提示される中、解決策が模索されるとともに一つの遅れが顕著となっている状況として受け取ることができる。他方で、蛇足ながら引用記事にあるようにC-17の調達が中止されることにより、これは自動的にC-17の生産が終了することを示し、日本側としてはXC-2をアメリカに提案する又とない機会となるやもしれない。
HARUNA
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