イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

日本古代の精神世界を楽しむ(1/2)!

2010-02-14 | 第四章「愛とゆるし」

 中学生の修学旅行は日ノ出号の夜汽車で、関西旅行に向かったが、奈良の薬師寺に行った覚えがある。東塔が美しく印象的であった。西塔は礎石しかなく、金堂も当時は江戸時代からの仮金堂だった。

 今は、創建当時をしのばせるように、金堂も西塔も再建され圧倒される。ただ、今回はしばらくぶりの訪問ではあるが、興味深々であった。それは薬師寺の歴史を勉強したこともある。天武・持統天皇により発願、本尊開眼、飛鳥の地に建てられ、平城京に移る。奈良時代の代表的な思想を育んだ法相宗のお寺であることだ。

 最澄、天台との関係、そして華厳や空海との関係など、日本史の思想史の源流を辿る上でも薬師寺はとても大切なのだ。そして、日本人のこころの世界を理解するうえで、とても重要だと思う(生き甲斐の心理学の学徒として)。

 最近であるが、故・湯浅泰雄氏の「日本古代の精神世界」(名著刊行会)を読んだが、日本の古代からの神話に代表される思想、中国経由の思想、空海の思想、源氏物語の世界、とても楽しく学べた。歴史を勉強することは、自分の中に柱を立てるような意味もある。自分は日々、思考・感情・行動の世界を生きている。その中の思考の領域で、歴史や哲学・宗教などを楽しむことはとても重要に思える。イキイキといきるためには歴史は重要ではないだろうか?

 さて今回、薬師寺に行って感動したのは、素晴らしい荘厳な建物、薬師如来等の仏像、お坊さんによる金堂でのお話、平山郁夫の絵画など沢山あったが、薬師如来台座の発見(自分にとて)があった。

 丁度、その日は高松塚古墳の素晴らしい四神の図の壁画を見。また天武・持統天皇陵、文武天皇陵に参った後でもあり、台座に四神が美しく描かれていることにまず感動した。 

 さらに、台座には、葡萄唐草文(ギリシャ)や蓮華紋(ペルシャ)、インドの力神に浮き彫りにされていて、しかもそれが薬師如来像の台座という象徴的なものに使われている。世界の様々な精神文化を昇華・受容し、この日本に新たな世界を開こうとする強い意思を感じてしまう。

 7・8世紀の当時の世界は、隋・唐の時代でもあるが、イスラム帝国の勃興などもあり、キリスト教、イスラム教、仏教等今の時代でもお馴染みの宗教が全て出そろった宗教の時代でもある(勿論その後いろいろな変遷を辿るが)。

 やがて、奈良時代から平安時代に変わっていく。この時代は、日本とは何か、日本人とは何かなど、楽しい思索ができる時代である。同時に、人間とは何か、魂とは何かなど今の時代を生きる上でも大切なことも勉強できる。

(感謝の領域<日本の歴史>27/60)

 人気blogランキングへ <- 1クリックで燃えます!感謝しています!!!