先日「カーテンを開ける」という題で書いたが、昨日ロマン・ロランの「ベートヴェンの生涯」を開けて見たら、有名な文章が出ていた。
これは京都大学の湯川基礎物理学研究所の会議室に元京都大学総長の平沢興が揮毫した小さな額がかかっているのを見たことがある。
「もう一度窓を開けよう。広い大気を流れこませよう。英雄たちの息吹を吸おうではないか」とあった。この額をはじめて見たときにとても新鮮な感じをもったのを覚えている。
多分、太平洋戦争中の心ある人々が心の底で元気づけられたという、羽仁五郎の岩波新書「ミケランジェロ」の冒頭の言葉に匹敵するものではないか。その文章はいまはうろ覚えなのでまたいつか紹介をしよう。
この言葉は作家の山代巴さんが戦後中井正一に聞かれて答えて言ったのに中井さんが我が意を得たとばかりに賛意を示したとは山代さんの文章にある。