アトラクターのアをとるとトラクターとなり、これを知らない人は多分いない。しかし、アトラクターはと聞かれて知っている人は少ないだろう。
いつもブログに取り上げる、ネタを考えているので、今朝何をブログに書こうかなとと思って思いついた言葉がアトラクターであった。
これは若い頃に学生 N 君がカタストロフィー理論を勉強して、教官である私の友人の N さんや U さんに話をしたことから、U さんがこのカタストロフィー理論にとりつかれて、自分もカタストロフィー理論を勉強して、それを私の部屋まで出張講義に来られた。
そのときに初めて聞いた語がアトラクターとリペラーであった。現実の世界で本当のアトラクターが存在するのかはわからないが、家庭の台所の流しの吸い込み口はアトラクターといっていいだろう。もっともそれは下水道の方への家庭からの出口にしかすぎない。
存在が今では確実だと言われるblack holeは理想的なアトラクターであろう。そこには何でも近くのものは吸い込んでしまう。そしてそこに一度吸い込まれたら永久に(?)に出て来れない。
そういうものでなくとも鳴門海峡の渦潮の渦はアトラクターのように思われる。しかし、この渦もいつまでも渦を巻くのではなく、潮の流れが変る境目のときには渦も収まるのであろうから、常時アトラクターでもなさそうである。
ある時期に限れば、あるコンサートが行うコンサートホールは人を吸い込むアトラクターであるが、そのコンサートが終われば、人は家路につくからそこはリペラーとなる。
いつもNHKのニュースで見かける渋谷の駅前の交差点などは一方でアトラクターだが、一方では、人がそこを通りするぎるので、リペラーとアトラクターとが共存している。これは正確な意味でのアトラクターでもリペラーでもない。
ブログも1400回を越えると、いつも新しい話題というわけには行かず、いつか書いたことの繰り返しになっている。このアトラクターもそういう話題の一つになってしまった。
できるだけ新しい話題をとは、心がけてはいるのだけれど。