「磐音とおこん」とは佐伯泰英さんの時代小説「居眠り磐音」に出てくる主人公とその恋人である。この二人がいつ一緒になるかどうかがNHK居眠り磐音シリ-ズの放送で出てきていたのは知っていたが、佐伯さんの本を一度も買ったことのない私には知る由もなかった。
岩波書店のPR誌「図書」に佐伯さんが連載中の「惜櫟荘だより」についてはこのブログでも何度か触れたが、今月は先ほど亡くなった児玉清さんに思い出を書かれている。
多分、私が佐伯泰英という作家を知ったのは、2010年のNHKの元旦の放送からであったらしい。この放送で対談相手が児玉清さんであったという。私の記憶ではもう児玉清さんはまったく思い出せないのだが。
冒頭の話に帰ると、「磐音とおこんに子どもが生まれたんだよ」と児玉清が嬉しそうに言っていたというエピソードを伝えたかったのである。
というのは私はこのごろの時代風潮を反映して、この磐音とおこんの二人は一緒にはなれないのではないかと不吉な将来を予想していたからである。
児玉清に関して言えば、彼がドイツ語のNHK放送でドイツの書籍を紹介していたことの方が印象に残っている。「地球を測る」という小説を紹介していたことがあり、その翻訳も出ているので、いつか読んでみたいと思いながら、まだ読んでいない。