昨夜のNHKの「プロフェッショナルの条件」で三谷幸喜さんが出ていた。彼は「自分を追い込んでいい仕事をするようにしている」ということであった。
それから「制約を却って糧にしてよりよい仕事をしている」という風に言っていた。台本が出来上がっているのに、リハーサルの段階でリハーサルを見て、また台本に追加をするという風であった。
これは私にもまた、私の先生である、Yさんにも同じような習性がある。ほとんど完璧と自分で思っていた原稿でもまた、延々と書き直しをしたりするのが普通であるからである。
三谷さんも台本の余白に台詞を書き込んでおられたので、Yさんのことや自分のことを振り返って納得をした。
もっとも私は三谷さんとは違って自分を追い込んだりはしない。原稿は自分で何も変更箇所をもう思いつかなくなったら、ようやく完成である。ところがそう思って置いておいた原稿でも時間がたつとまた直したくなることがあるから、原稿の完成とは言っても相対的なものであることがわかる。