物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

数学・物理通信2巻1号の発行

2012-03-21 14:45:15 | 数学

前から準備していた数学・物理通信2巻1号をようやく今日発行できた。もうすでに2週間ぐらい前に今度の号を発行するつもりであったが、延びに延びてようやく今日の発行となった。やれやれ、寿命が縮むような気がした。

原稿を早くから寄せて頂いている方には発行が遅くなって申し訳がないし、長期間の仕事が片付かないことからどうも気苦労が多かった。それで、自分で自分に腹を立てたりした。10日ほどの中断で前に用意しておいたファイルがどこにあるかわからなくなっていらいらしたりした。

編集発行人がどれくらいの気苦労をするかは本人にしかわからない。もっとも妻は「どうせやるなら、ニコニコおやり」というのが口癖であるから、あまり愚痴をこぼせない。だからますますストレスが溜まる。

それにしてもようやく発行となったので、また6月までしばらくは気が休まる。内容はどれも悪くはないと思うのだが、だから気が晴れるというわけではない。まだまだ修養が足りないのか。


金(gold)はどこから来たか

2012-03-21 11:50:42 | 物理学

表題の記事が朝日新聞のGlobe(3/18)号に出ていた。「金(gold)は金鉱から来るさ」という方はちょっと表面的である。

ここでの主題は金が「宇宙の歴史でどのようにつくられるか」という話であった。小さなコラムであるが、果たしてどれくらいの人がこの新聞のコラムを読んだであろうか。

私はかつて数年、材料工学科に属していたことがあり、そのとき学科が主宰した市民講座のトップバッターとして元素がどのようにしてつくられたかという話しをした。

宇宙の中の星の進化の過程で軽い元素から次第に重い元素がつくられるのだが、その元素は鉄までで、それより重たい元素は超新星爆発でつくられると岩波講座『現代物理学の基礎』で読んだ。そしてそのよう説明を市民講座で行った。

もっとも全部がその超新星爆発ではつくられるとは期待できないということも、この岩波講座には書かれてあったのを覚えている。

ところが最新の学説では超新星爆発ではなくて、超新星爆発の後にできた中性子星の連星がお互いのまわりをまわりながら、近づいていき、最後に合体する。この過程で大量に放出される中性子をつかって金が生まれるのではないかという。

星の進化や超新星爆発の過程で重い金属等の元素がつくられることは、物理学を学んだ方は知っていることだが、そこにも新説が出ているらしい。