deep learning(深層学習)という人工知能研究の一分野が脚光を浴びているという。
deep learningは与えられた情報の中から「もっとも特徴的なものを選べ」とプログラムされている。
そして、それが商用にも利用されているのだという。アメリカと中国がその分野での研究にしのぎを削っている。
日本でも人工知能の研究は1980年代に第5世代コンピュータの出現とともに持て囃され、世界の研究の先端を一時走っていたのだが、その後その成果を生かせることもなく研究は下火となったとか。
何でも日本人は好奇心が旺盛ですぐ飛びつくのだが、どうもそれを有効に利用するという才に欠けているのではないか。
いや、私自身がそうなので、これは単なる他人に対する批判ではなく、自己批判である。
いまは数式処理研究は人工知能の研究分野には入らないが、それも人工知能研究の分野に入っていたことがある。
私も御多分に漏れず、数式処理といわれる分野に関心をもって、それを使った研究をしようとしたりしたのだが、一つ二つはそれで論文を書いたが、直ぐに尻切れトンボになった。
友人のNさんなどは私が数式処理、数式処理といっていたころ、彼は数値解析の分野で研究をしており、その後、彼はその数値計算と数式処理のhybrid計算の研究等によって、日本数式処理学会の会長にまでなった。
しかし、彼の講演をいつだったか聞いたときには私がそんなことを言っていたとかいうことは一言も言わずに、Reduceという数式処理言語を開発した、アメリカの物理学者だった、Hearnが物理学会で講演したので、そのときに数式処理に関心をもったみたいなことを言っていた。
まあ、Nさんにしてみたら、自分の近くの友人が関心をもっていたなどということは忘れてしまったのかもしれないし、そうでなくとも無名の私などが関心をもっていても彼には全く影響を与えなかったのであろう。
そういうような自己批判が私にはある。