物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

slow in, fast out

2014-12-14 14:50:43 | 日記
「slow in, fast out」は自動車学校で教えられた決まり文句である。車で交差点に入るときはゆっくり入り、交差点からは素早く出る。

なんでも取り掛かりはゆっくりとして、取り掛かれば脱兎のごとく仕事を済ませるという風に考えてもいいかもしれない。この種の口調のいい決まり文句は役に立つことが多い。

高校時代に英語のN先生から英単語のアクセントは「名前動後」と教えられた。アクセントは名詞の場合には前にあるが、動詞の場合には後ろにあるという。

こういう決まり文句は結局のところ記憶術でもあろう。記憶術とは英語でmnemonicというが、なかなかこの綴りが覚えられない。今回も辞書の助けを借りてようやくこの英語の綴りが書けた。

数学のベクトル3重積の覚え方が「bac-cab law(バック・マイナス・キャブの法則)」といわれるのもこの種の覚え方である。こういう決まり文句は人口に膾炙されており、役に立っている(注)。

数年前に I 医師がドイツ語のクラスで旧制の高校時代にドイツ語の先生から「男はこすい」と覚えなさいと教わったとおしゃっておられた。一瞬なんのことかわからなかったが、ドイツ語にはdie Seeとder Seeとがあるが、男性名詞のder Seeは湖水(みずうみ)(湖水をこすいと発音する)を意味するということだった。もちろん女性名詞のdie Seeのほうは海を意味する。

またdas Meer(中性名詞)というドイツ語もあり、これも海を意味する。

話が外れてきたが、私が明治21年生まれの祖母から学んだのが「キロキロとヘクト出かけたメートルはデシに追われてセンチミリミリ」という一連の文句である。これはいまでも単位の補助単位としてある種のテキストの中で覚えるのに都合のいい文句として使われている。

先日のことだったが、タダ塾で小学生を指導するときに、1ha(1ヘクタール)は何アールだったか忘れていたので、近くにいたY先生に1ヘクタールは何アールだった?と尋ねたら、100アールとすぐに返事が返ってきたので、それを単位の換算に使って説明をしたが、上の決まり文句からはキロは1000, ヘクトは100であることがすぐにわかったはずだった。

こういう話とはちょっと違うが、やはりドイツ語で「複数3格 n おわり」と覚えましょうと言われていたドイツ語の先生がおられた。なかなかドイツ語の複数3格が n で終わるということは私には定着しない。これは私だけの問題なのでしょうか。それとももっと普遍的なのでしょうか。

(注)cabはタクシーキャブtaxicabと言われ、タクシーのことである。これは高校時代に英語の模擬試験でcabという語が出てきて、どうも前後関係からはタクシーだなとは思ったがわからず、その試験後にもらった解答の解説にタクシーことだとあった。そういうことから覚えたという私にはいわくのある語である。