最近、テレビのCMで「過払い金が帰って来る場合があります」という、司法書士事務所のCMがある。
これはサラ金等でたくさんの負債を抱えた人が少しづつ支払いを続けている場合などに払いすぎでお金が帰ってくる場合があるので、司法書士事務所に相談されたらどうですかという趣旨のCMである。
ところがいつもそういうCMが流れているために普通の何でもない人もどこかで過払いをしており、お金が帰ってくることがあるのかもしれないなどと特に独居の老人が考えたりする。
それでもそういう老人がだれかに自分のところにもお金が還付されたりすることがあるだろうかという相談をされる方なら、問題はない。ところがそうではなくてときどき電話で過払いのお金が帰ってきますなどといわれて、あわてて携帯と預金通帳をもってコンビニに駆けつけたりする人がおり、いわゆるオレオレ詐欺に引っかかるというケースがけっこうある。
もう亡くなった知人だが、そういう詐欺にひっかかりそうな例がある。この人の場合はすんでのところで銀行の人が気づいて詐欺ではないですかと注意したためにほっと我に返ったというケースであった。
CM自身には本当のところは罪がないのだが、誤解を招く例である。