ネルソン・マンデラの死が報じられた。95歳だった。彼は南アフリカ共和国の大統領であった。
マンデラは人種隔離政策に反対して27年間の間監獄につながれた。それにもかかわらず楽天主義であったという。
いつかは自分は釈放されるという希望を捨てなかったという。もともと終身刑で牢獄に入れられたというのに。
1991年に釈放された後で、少数民族との白人との和解を促進して、見事に国を治めたという。1994年からの5年間の1期のみ大統領を務めたが、それ以上は務めなかった。
若いころに中国の革命を指導した毛沢東の伝記を読んだことがあるが、彼も楽天主義だったということに感銘を受けた覚えがある。
私自身は若いころは悲観主義であり、なんにでも悲観的であった。最近は比較的には楽観主義となっているけれども。
マンデラはなんでも看守の人までも巻き込んでしまうといういう、いい性質の方であったらしい。第一1961年くらいに終身刑で牢獄に入れられたのだから、実は私の大学の学生時代である。
その後、世界の国々から南アフリカの人種隔離政策が批判されて次第にそれがボディブローのように効いて来て、ついにマンデラは釈放された。
27年というのは長い。私の大学の勤務年数は37年にちょっと足らないくらいなので、その人生の大半以上を牢獄で過ごしたことになる。
それだのに釈放されてから、大統領を務めるなどということは牢獄生活中のその努力とか能力とかが、すばらしい。
ちらっと新聞には出ていたのは夫人が愛人をつくっていて、かつ公金を費消したので、釈放後に離婚せざるを得なかったとあった。夫の名声によって集まった公金であったのに。
公金を費消したのはほめられないが、愛人をつくっていたというのは人間としてみたら、非難はできないだろう。
そんなつまらない感想をマンデラの死についての記事からもった。