先日、姪の結婚式に横浜に行った。前の晩に妻がカードを買って、新婚の二人にメッセージを書けという。
それでその場で私がつたない文章を綴ったのだが、その余白があいたので、お祝いのドイツ文を書いた。
Herzlich Glueckwuensh zum Heiraten !
ところが後で妻にスマホで調べてもらったら、いくつかのミスがあることがわかった。
第1にHerzlichではなく、Herzlich(en)となる。( )は修正個所の強調のためであり、その他の意味はない(注1)。
第2にzum Heiratenというような言い方はなく、zur Hochzeitとしなければならない(注2)。
第3にGlueckwuenschではなくて、Glueckwunschであった。ここでueはu ウムラウトという、uの上に点々がついた字母を表している。
そのu ウムラウトの字母がある場合にはそれを使うのだが、昔の英文タイプライターのようにその字母がなければ、ueで代えるというのが約束である。
昨夜、ドイツ語のクラスでこのことをR氏に尋ねたら、zum Heiratenという言い方は前置詞zuを使うときにはできないとのことである。
zuを使うときはある1時点のことに対する祝詞であり、長期間にわたってのことではないという。
もし、どうしてもある程度長期間にわたっての願望であれば、alles Gute fuers Lebenとか何かfuerを使うしかないという。
これはzuという前置詞のもつ制約であるのだが、私など50年以上にわたってドイツ語を学んできてもわからなかった。
この私の話を聞いて、R氏もそういう認識の違いというか、語感の違いがあると認識されたようであった。
いつか姪に会ったら、この私の重要なまちがいを許してくれるように言うつもりである。それとも手紙を書こうか。
(注1)これは文法的に言えば、Wir wunschen euch herzlichen Glueckwunsch zur Hochzeit ! の Wir wunschen euch を省略した言い方であり、普通には後ろの部分だけが使われる。
だから、herzlichenと対格(普通には4格という)が使われている。ところが私はこれをherzlichと副詞的に考えていたわけでお前は何年ドイツ語を学んでいるんだと言われても一言もない。
(注2)heiratenは普通には結婚するという動詞であるが、大文字でHeiratenとすれば、中性名詞になるので、zum Heiratenとした。die Hochzeitは結婚式の意味である。だからzu der Hochzeitだが、zu derは縮約されてzurとなる。ちなみにzumもzu demの縮約である。
私の意識としては結婚式もおめでたいが、その後の結婚生活が幸せであることがより大事だと思っている。