について書くのは今回が3回目だろうか。昨夜、最終章のボルツマンの原理の導出のところを読んだ。こういう具合に、ちょこちょことしか読めないのは他に原稿を書いていたりしているからである。
この原稿は私にとっては3度目となる、3次元ラプラス演算子の極座標表示についての数学エッセイである。一応書き上がっているのだが、チェックをしたり、見直しをしたりしている。もっともこれからが結構な時間がかかる。
話を元に戻すと、昨夜読んだのはエントロピー S と場合の数 W との関係 S=k log Wとが導かれたいきさつのところであった。これはウィーンにあるボルツマンの墓に書かれている数式だという。
さらに、分子が実在するのかどうかについてはボルツマンとマッハらの間に論争があったという。その論争に疲れたためかどうかはわからないが、ボルツマンは自死をしてしまう。
だが、分子が実在するという論に加担したは、あのアインシュタインであり、そのブラウン運動についての論文はフランスの物理学者ぺランによって実験的に実証され、分子の存在を疑う人はいなくなった。だが、その前にボルツマンはすでに亡くなっていたという。
この本には中心極限定理のことも言及されており、それは難しい数式抜きで説明がされている。
S=k log Wの導出については3段階に分かれて説明がされているが、話の筋を追うことはできたが、もう一つ使う式とかをどういうふうに説明するかというようなことはこの本の説明がわるいというわけではないが、もうちょっと補足されるべきだと感じた。もっともこの本には制約があるだろうから、それはこの本の欠点だとは思わない。他の本を読んで補足すべきことだろう。
第4章の気体分子運動論のところももちろん読み終わった。つぎには第2章と第1章の読みが残っている。
この書を読み終わったなら、竹内淳さんの書いた、『高校数学でわかる半導体』(講談社ブルバックス)へと進みたい。私の半導体の知識はもう数十年ほど前になるが、学生実験の指導書をひと夏かけて書いたときに読んだ、いくつかの文献による断片的な知識以外にはない。