検察官は1996年、1998年、2002年、2003年の4つの工事で「天の声」があり、西松が受注に成功。2006年の工事では「天の声」があったものの、談合決別宣言後なので、西松が受注に失敗したと指摘しました。
このうち、2003年の簗川ダム建設主要地方道盛岡大迫東和線トンネル築造工事の日付を調べたところ、8月19日に岩手県庁が“一般競争入札”を実施し、西松建設・小原建設・宮城建設の共同企業体ジョイントベンチャー(JV)が受注していたことが分かりました。
(2003年8月20日付「日刊建設工業新聞」、「建設通信新聞」の記事)。
小沢さんが民主党に入党したのは9月26日ですから、民主党入党前のできごとです。民主党に入ってからは、少なくとも西松関係では、「天の声」での受注はなかったことになります。よって東京地検の指摘が事実だとすれば、民主党とはまったく関係ない、小沢議員個人および大久保秘書の個別案件だということになります。
岡田克也幹事長は19日の記者会見で「基本的に党としてのコメントはない」「党としてコメントすべきかどうか疑問だ」としました。ただし、政治の父と仰ぐ小沢さんに関係した裁判だけに関心が高いようで、「検察側は様々な主張をしている」「根拠がなく釈然としない気持ちはある」と心情を吐露しました。
記者の質問に答え、「衆院選に与える影響はないとは言えない」と述べ、第三者委員会(飯尾潤委員長)から指摘された党の危機管理体制の構築につとめていく姿勢を明白にしました。
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