[写真]森裕子さん、おととし2019年3月、宮崎信行撮影。
波乱なく、第3次補正予算が成立。
「GoTo積み増し」よりもコロナ集中に振り向けるべきだと、立憲民主党など3つの組み替え動議が出ましたが、「補正後で年175兆円規模」への異論はまったくありませんでした。自民党衆参単独過半数の中、通常国会としては8年ぶりの新首相・菅義偉新首相は序盤を波乱なく乗り切りました。
あすは1月としては異例の衆議院本会議での法案審議入り。既に与野党修正合意が整いました。自民党と立憲民主党の2党だけの協議で、合意ができるスキームができました。自・立2党スキームは、衆参とも解散まで磐石となりそうです。
【参議院本会議 令和3年2021年1月28日(木)】
「第3次補正予算」が緊急上程。立憲、共産、国民が反対し、自民、公明、維新が賛成して可決し、成立しました。維新の石井苗子さんは討論で、ファンドなどは本予算案に盛り込むべきだとの考えを示しながらも賛成に回りました。
きょうは、楽天イーグルスに田中投手が帰国し、社名が楽天グループに変更されるとの2つの報道がありましたが、NTTの価格破壊で基地局の建設計画も熾烈なっている「5G」のファンド基金を造成する「改正国立研究開発法人情報通信研究機構法」(204閣法2号)が共産反対、自民、公明、立憲などの賛成多数で可決し、成立しました。今国会制定法律第1号。
3次補正は、歳入の見積もりを大幅に減額補正したことから、減収分を穴埋めする「改正地方交付税法」(204閣法1号)は共反対、自公立など賛成多数で可決し、成立しました。
大学ファンドをつくる「改正国立研究開発法人科学技術振興機構法」(204閣法5号)は共産党、れいわ新選組の反対、自民、公明、立憲などの賛成多数で可決し成立しました。文科省所管の予算関連法は異例。
「令和元年度決算剰余金の繰り入れのための財政法6条特例法」(204閣法3号)は立憲、共産の反対、自民、公明、国民などの賛成多数で可決し、成立しました。
【参議院予算委員会 同日】
「3次補正予算」の審議は2日目で、そのうち基本的質疑2日目と、締めくくり質疑、採決がありました。維新は「衆議院で組み替えを出したが、苦渋の選択だ」として政府原案に賛成しました。立憲・共産・国民の反対、自民・公明・維新の賛成多数で可決すべきだと決まりました。
テレビ入り審議の冒頭は、谷合正明・公明党参議院幹事長。どうやら前日に創価学会員から公明党本部にかなり電話が殺到したようで、「昨日の予算委員会でも指摘があったように、我が党の遠山清彦議員の(緊急事態宣言時短要請時間に銀座の会員制クラブに行った)件についておわびし、自らを厳しく律する」と言及しました。平和安全法制の特別委員会で理事をつとめた遠山さんの神奈川6区国替え出馬予定は、もともとコロナで創価学会が集会を中断していたため、党の命運をも左右しかねない契機となるかもしれません。
田村憲久厚労相は維新の浅田均さんの問いに「ワクチン予防接種は努力義務規定だが、差別につながらないようにしたい」、柳ヶ瀬裕文さんの問いに「自治体と協議して、病床確保に努めるべきだったと反省している」と真摯な答弁に徹しました。
締めくくり質疑で森ゆう子さんは「新潟を含めて、昭和38年の三八豪雪に匹敵する雪害が続いている」と指摘。防災相は補正で追加しなくても予算に余裕があるとしました。
【参議院総務委員会 同日】
きのう質疑を終局した「5Gファンド法案」(204閣法2号)は共反対、自公立など賛成多数で可決すべきだと決まりました。
質疑の後、「地方交付税法改正案」(204閣法1号)は共反対、自公立など賛成多数で可決すべきだと決まり、上述の本会議に上程されました。
【参議院財政金融委員会 同日】
「剰余金繰り上げ法案」(204閣法3号)について、共産党の大門実紀史さんは「補正予算そのものに反対だから」と語り、立共反対、自公など賛成多数で可決すべきだと決まりました。
【参議院文教科学委員会 同日】
「大学ファンド法案」(204閣法5号)が共産党、れいわ反対、自民、公明、立憲など賛成多数で可決すべきだと決まりました。令和の舩後靖彦さんは質疑で「コロナは私も重症化しやすい」と語り、討論で「大学のための研究費は国が通貨発行権を使って工面すべきだ」と述べました。
【衆議院議院運営委員会理事会 同日】
あすの本会議で「特措法、感染症法、検疫法改正案」(204閣法6号)の趣旨説明を求めて、首相らに代表質問することを決めました。
【修正協議】
自民党と立憲民主党が断続的に協議し、二階俊博幹事長と福山哲郎幹事長が感染症法の改正条項で、病院に入院しない人に対する懲役・罰金を削除することで修正合意しました。これに先立ち、野党の国対委員長会談を開き、安住淳立憲国対委員長が報告。立憲は泉健太政調会長が政調審議会を開き党議決定を得ました。枝野幸男代表も執行役員会を開き、幹事長らへの一任を取り付けました。
●あすの予定
午後1時からの衆議院本会議で204閣法6号を政府原案のまま審議入り。この後の内閣委員会でさっそく参考人質疑をするほか、内閣委・厚生労働委連合審査会を開く手続きをとることになりそうです。
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波乱なく、第3次補正予算が成立。
「GoTo積み増し」よりもコロナ集中に振り向けるべきだと、立憲民主党など3つの組み替え動議が出ましたが、「補正後で年175兆円規模」への異論はまったくありませんでした。自民党衆参単独過半数の中、通常国会としては8年ぶりの新首相・菅義偉新首相は序盤を波乱なく乗り切りました。
あすは1月としては異例の衆議院本会議での法案審議入り。既に与野党修正合意が整いました。自民党と立憲民主党の2党だけの協議で、合意ができるスキームができました。自・立2党スキームは、衆参とも解散まで磐石となりそうです。
【参議院本会議 令和3年2021年1月28日(木)】
「第3次補正予算」が緊急上程。立憲、共産、国民が反対し、自民、公明、維新が賛成して可決し、成立しました。維新の石井苗子さんは討論で、ファンドなどは本予算案に盛り込むべきだとの考えを示しながらも賛成に回りました。
きょうは、楽天イーグルスに田中投手が帰国し、社名が楽天グループに変更されるとの2つの報道がありましたが、NTTの価格破壊で基地局の建設計画も熾烈なっている「5G」のファンド基金を造成する「改正国立研究開発法人情報通信研究機構法」(204閣法2号)が共産反対、自民、公明、立憲などの賛成多数で可決し、成立しました。今国会制定法律第1号。
3次補正は、歳入の見積もりを大幅に減額補正したことから、減収分を穴埋めする「改正地方交付税法」(204閣法1号)は共反対、自公立など賛成多数で可決し、成立しました。
大学ファンドをつくる「改正国立研究開発法人科学技術振興機構法」(204閣法5号)は共産党、れいわ新選組の反対、自民、公明、立憲などの賛成多数で可決し成立しました。文科省所管の予算関連法は異例。
「令和元年度決算剰余金の繰り入れのための財政法6条特例法」(204閣法3号)は立憲、共産の反対、自民、公明、国民などの賛成多数で可決し、成立しました。
【参議院予算委員会 同日】
「3次補正予算」の審議は2日目で、そのうち基本的質疑2日目と、締めくくり質疑、採決がありました。維新は「衆議院で組み替えを出したが、苦渋の選択だ」として政府原案に賛成しました。立憲・共産・国民の反対、自民・公明・維新の賛成多数で可決すべきだと決まりました。
テレビ入り審議の冒頭は、谷合正明・公明党参議院幹事長。どうやら前日に創価学会員から公明党本部にかなり電話が殺到したようで、「昨日の予算委員会でも指摘があったように、我が党の遠山清彦議員の(緊急事態宣言時短要請時間に銀座の会員制クラブに行った)件についておわびし、自らを厳しく律する」と言及しました。平和安全法制の特別委員会で理事をつとめた遠山さんの神奈川6区国替え出馬予定は、もともとコロナで創価学会が集会を中断していたため、党の命運をも左右しかねない契機となるかもしれません。
田村憲久厚労相は維新の浅田均さんの問いに「ワクチン予防接種は努力義務規定だが、差別につながらないようにしたい」、柳ヶ瀬裕文さんの問いに「自治体と協議して、病床確保に努めるべきだったと反省している」と真摯な答弁に徹しました。
締めくくり質疑で森ゆう子さんは「新潟を含めて、昭和38年の三八豪雪に匹敵する雪害が続いている」と指摘。防災相は補正で追加しなくても予算に余裕があるとしました。
【参議院総務委員会 同日】
きのう質疑を終局した「5Gファンド法案」(204閣法2号)は共反対、自公立など賛成多数で可決すべきだと決まりました。
質疑の後、「地方交付税法改正案」(204閣法1号)は共反対、自公立など賛成多数で可決すべきだと決まり、上述の本会議に上程されました。
【参議院財政金融委員会 同日】
「剰余金繰り上げ法案」(204閣法3号)について、共産党の大門実紀史さんは「補正予算そのものに反対だから」と語り、立共反対、自公など賛成多数で可決すべきだと決まりました。
【参議院文教科学委員会 同日】
「大学ファンド法案」(204閣法5号)が共産党、れいわ反対、自民、公明、立憲など賛成多数で可決すべきだと決まりました。令和の舩後靖彦さんは質疑で「コロナは私も重症化しやすい」と語り、討論で「大学のための研究費は国が通貨発行権を使って工面すべきだ」と述べました。
【衆議院議院運営委員会理事会 同日】
あすの本会議で「特措法、感染症法、検疫法改正案」(204閣法6号)の趣旨説明を求めて、首相らに代表質問することを決めました。
【修正協議】
自民党と立憲民主党が断続的に協議し、二階俊博幹事長と福山哲郎幹事長が感染症法の改正条項で、病院に入院しない人に対する懲役・罰金を削除することで修正合意しました。これに先立ち、野党の国対委員長会談を開き、安住淳立憲国対委員長が報告。立憲は泉健太政調会長が政調審議会を開き党議決定を得ました。枝野幸男代表も執行役員会を開き、幹事長らへの一任を取り付けました。
●あすの予定
午後1時からの衆議院本会議で204閣法6号を政府原案のまま審議入り。この後の内閣委員会でさっそく参考人質疑をするほか、内閣委・厚生労働委連合審査会を開く手続きをとることになりそうです。
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Ⓒ2021年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki、宮崎機械株式会社。
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