宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

令和5年の第211回通常国会は、「所得税法など国税改正法案」が提出されない見通し 防衛増税3税の税制改正大綱「適切な時期」で先送り

2022年12月16日 23時44分14秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
 令和5年の第211回通常国会に、「所得税法等の一部を改正する法律案」のタイトルの国税改正法案が提出されないかもしれません。

 自民党と公明党は、きょう2022年12月16日に「令和5年税制改正大綱」を決定し、来週にも閣議決定します。

 この「令和5年与党税制改正大綱」に、(1)法人税の4ないし4・5%の付加税(2)所得税の付加税1%付加と復興所得税の1%引き下げ(3)たばこ税の1本3円引き上げーーの3項目からなる「防衛増税」のプログラムが決まりましたが、施行時期が「令和6年以降の適切な時期」となりました。自民党政権は「森林環境税」など新税は法案だけ先に出していましたが、宮澤洋一税調会長は記者の質問に答えて、この防衛増税3項目を具現化する法案を第211回通常国会に出さない意向を示したようです。

 税制改正大綱には、関税の改正や、固定資産税の時限措置の延長、納税環境の整備などは盛り込まれていますので、「地方税法改正案」「関税定率法改正案」「国税通則法改正案」などの法案は出されそうですが、税制改正法案そのものが提出されない異例の通常国会となりそうです。

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泉健太代表定例記者会見、大軍拡の安保3文書閣議決定に「タガが外れた」と批判

2022年12月16日 23時30分14秒 | 新・立憲民主党2020年9月15日結党

[写真]立憲民主党の泉健太代表、きょう令和4年2022年12月16日、宮崎信行撮影。

 立憲民主党の泉健太代表はきょうの定例記者会見で、防衛大綱・整備計画など安全保障3文書について「戦後の大転換点だ」とし懸念を示しました。

 泉さんは「かつての大世界大戦のときですね、やはり日本が戦時国債をどんどん乱発をして、そして際限なく当時の軍事費予算をくらましてしまったということの大いなる反省がある話でありまして。直接的に一気に例えばミサイルを買うために国債ということはやっていないじゃないかという人がいるかもしれませんが、こうやって徐々にタガが外れている」と語り、自民党政権の軍拡・閣議決定のタガが外れたとの感想を述べました。

 そのうえで「国会の議論がほぼないままに進められるとしている。これもまたとんでもないことだと思います」と述べました。

 今後の論点として、2015年平和安全法制で「ホルムズ海峡で掃海」を念頭にして法制化された「存立危機事態」で、他国領域に入りうる事例が含まれていることを問題視し、来年の予算審議の場で詰める意向を暗示しました。

 これとは別に、先週土曜日の第210回臨時国会閉会日に、立憲民主党と日本維新の会の国会内共闘の継続を表明した際に「行政改革もやりたい」と述べたことについて、「歳出改革の意味だ」と訂正。地方自治や公務員制度改革の立・維共闘はないとしました。

 議員立法から始まり多額献金被害者救済の閣法成立につながった4党協議会(自民の幹事長部局・公明・立憲・維新)について、「自民党には法律成立をもって一件落着のような空気を作っていく可能性もあるので、やっぱりそうではない。ここからまさに被害者救済がスタートするんだと。思います」として次期国会を待たずに4党協議を持つべきだと主張。宗教法人法に基づく旧統一教会の解散権の請求に関しては党としての公式見解は現在なく、来月6日の質問権への2度目の回答での政府の対応を見て動きたいとしました。

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政権交代ちょうど10年目に、閣議決定で大軍拡・大増税の愚挙

2022年12月16日 21時40分06秒 | 政権交代ある二大政党政治の完成をめざして
[画像]野田佳彦総理・民主党代表の辞任を報じた当ニュースサイト、ちょうど10年前のきょう。

 岸田文雄首相は、来年1月にバイデン大統領に「日米防衛協力のための指針」を8年ぶりに改定したいと申し出ることを念頭に、きょう令和4年2022年12月16日、防衛大綱・防衛力整備計画など安全保障3文書を閣議決定しました。「5年で43兆円」というおおむね1・6倍増の軍拡予算となります。

 また与党税協は、法人税に4%付加したり、復興所得税を転用したりする防衛増税を決定。来週にも閣議決定するとみられます。

 ちょうど今日は、政権交代から10年目となります。

 関東大震災の朝鮮人虐殺と同じように、オープンで開かれた政治をめざした与党・民主党を叩きに叩きまくって、56議席。多くの有為な国会議員が家族を養うために政界を去りました。日本人が自らの片膝をたたき割って、二足歩行できなくなった日本民主主義が崩壊しようとしています。

 与党・民主党の開票センターにいたフリーランス・独立系記者は私一人でしたので、2012年10月の野田佳彦代表と2021年11月の枝野幸男代表の辞任写真は、フリーランス・独立系では私(弊社)一人のスクープになります。

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