宮崎信行の夕刊フジ

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

リチャード・アーミテージ氏、台湾有事にそなえ南西諸島に日米共同基地、弾薬の備蓄で日米共同計画を「日本に命令」

2023年03月05日 07時04分59秒 | その他
[写真]けさ2023年3月5日付の読売新聞1面。

 日米同盟の深化に最大の影響力持つアメリカの軍事コンサルタント会社社長、リチャード・アーミテージさんが読売新聞「地球を読む」に寄稿し、台湾有事に備えて、南西諸島に日米共同基地を設けるよう促しました。

 アーミテージさんはまず「短中期的に深刻な紛争が起きる可能性を無視できないことを日米両国にはっきり示した」事例として、「プーチン露大統領のウクライナ侵略と、 習近平中国国家主席の台湾に対する姿勢」を全く同列視しました。そして「日本の指導者は、時代遅れのタブーを打破し、自らの役割を果たしている」と短く評価し、タブーとは「GDPの1%以内という、非公式な防衛費の上限」だとしました。岸田文雄内閣は昨年末「5年で43兆円」というおおよそGDP比1・6倍に軍拡する「安全保障3文書」を閣議決定しました。

 アーミテージさんは日米が共同計画をつくって、弾薬の備蓄を大幅に増やし、製造能力へ投資すべきだとしました。

 また、「日米両国は最終的に、特に南西諸島に共同基地を作るべきだ」としました。おそらく、石垣島空港の日米官民の共同利用や、石垣もしくは与那国に、海兵隊・陸自、空軍・空自の基地を建設することを念頭に置いた提言だとみられます。現在の横須賀の海軍・海自の共同基地のイメージに近いかもしれません。

 1997年日米防衛協力のための指針ガイドライン以降の自民党政権の日米同盟の深化はアーミテージさん、ジョセフ・ナイさん、マイケル・グリーンさんが書いたリポート通りに進んできています。

 今後は、弾薬の備蓄の増加と、石垣もしくは与那国の補給基地建設のプロセスが始まりそうです。

 それにしても、そもそも台湾有事とはなんなんでしょう。私は仮に中台戦争が起きても、日本国与那国島と周辺海域30キロが戦火に巻き込まれることはないと、私は分析しています。

 以上です。

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