本日は友人の尾車氏の発案により、北翔クロテック月寒ドームで開催された「オールトヨタドライブ王国」へと出かけた。
なんでも試乗車が50台用意されているというではないか!試乗マニアである私にとって、垂涎のイベントである。
まず試乗させていただいたのは、最近新型になったカローラ・フィールダー。
メーターパネルの質感は、率直に言って、同社の86よりも上だと思う。
イイ角度で立っているAピラーと、ドアに直付けされたサイドミラーの効果で、前方視界は大いに良好。
エンジンは痛痒なく回り、それをしっかりと路面に伝達するCVT。ステアリングにも曖昧さはなく、ドライブフィールは決して悪くない。
先代から60mm短縮された全長。それに加え、リヤゲートは樹脂パネルで造られており、軽量化及び燃費向上に、大きく寄与しているという。
率直に言って、スタイリングは、凡庸きわまりないというか、際立った個性には欠ける。
だがしかし、現在このクラスの5ナンバーワゴンは、国産車では貴重な存在である。最大のライバルは、同社のプロボックス/サクシードかもしれない。
・・・そういえば、かつてのカローラワゴンは、「カロゴン」と呼ばれて愛されていたものだ。篠原ともえちゃん、元気かなぁ。
続いては、トヨタの欧州フラッグシップであるという、アベンシスに乗った。
なかなか質感の高い2連メーター。速度計が240km/hまで刻まれている点に、このクルマが英国生まれであることを感じる。
ウインカーレバーがステアリングコラム左側に付いていることも、このクルマが帰国子女であることを主張する。この点については、輸入車に乗り慣れていない人にとっては、フレンドリーではないと思う。これを右側に移植しなかったのは、トヨタらしからぬエラーだ。
とはいえ、このクルマの前方視界も、カローラ同様大いに良好。
運転すると、「なかなかイイじゃないか!」と思わせてくれた新型カローラよりも、さらに、イイのである。
ボディーカラーの選択肢が少ないなど、ネガな部分もあるとはいえ、内容的にはレガシィツーリングワゴンの強力なライバルとなる資質のある、いいクルマだと思う。
続いて、尾車氏のドライビングした、ヴェルファイアの助手席に同乗。
尾車氏曰く、「いやあ、このクルマは、アベンシスよりもさらにイイよ!やっぱ大きいから左後端の感覚が不安だけど、慣れが解決すると思いますよ。やっぱ、クルマの良さっていうのは、価格に比例するんですネ。」とのこと。
左Aピラーに取り付けられた「補助確認装置」。ちなみに私は、この巨大なクルマをぶつけずに乗りこなす自信がなかったので、自らステアリングを握ることを、自粛いたしました。
そして私は、エスティマハイブリッドのステアリングを握った。
後輪はモーターのみで駆動させるという、ハイブリッドならではの4輪駆動システムを持つこのクルマ。
メーターパネルのデザインや、液晶画面に表示される「エネルギーモニター」が、このクルマの未来感を演出する。
基本的に静かなクルマだけに、減速時には、車内に「ヒュイーン」と回生ブレーキの音が鳴り響く。それを、「未来的で愉しいと」思うか、「耳障りで気持ち悪い」と思うか・・・それは、アナタ次第だ。
最後に尾車氏がドライビングしたのは、クラウン・ロイヤルサルーンだった。
木目調パネルに張り付けられた王冠。まさに、クラウンの世界である。
このクルマも、意外なくらいに、シャキッと走るのだ。平成の初めの頃のトヨタ車には、一部になまくらなフィールのものも見受けられた。だがしかし、現代のクラウンは、まごうかたなき「ファン・トゥ・ドライブ」である。
スッキリと良好な前方視界。
整理整頓されたエンジンルームの眺め。
いやあ、大したものだ。「いつかはクラウン」とは思わないが、「さすがはクラウン」としか言いようがない。参りました。
そして、私の小さな願い。いつかは、センチュリーを、運転してみたい・・・