『神はダイスを遊ばない』

森巣博、2000、『神はダイスを遊ばない』、新潮文庫
オーストラリアを拠点とする世界をまたにかける賭人と自称する森巣博の作品。この作品は「ファクション(fact+fiction)」をいうのが作者の主張。小説でもありドキュメンタリーもしくはルポでもありといった作品であるという。
森巣博は、オーストラリアの某有名政治学者の夫君であることはその名前から知れようが、著者の主張は、狭い世界に生きる日本人にとって、瞠目の内容であろう。2005年8月5日の日経新聞には、日本が3T(Technology、Talent、Tolerance)の世界ランキングで世界第二位であるとのエッセーが寄せられていたが、三つ目のTを前の二つがカバーしての第二位であったとのことである。ちなみに第一位はスウェーデンであるという。
三番目のTの決め手になるのは、社会における多様性の受容ということのようであるが、このエッセーで触れられるまでもなく、これが日本の最大欠陥であろう。
国境を持たない賭人である森巣博のほかの著書でも繰り返し触れられているのであるが、多様性を受容し越境する人間の存在、あるいは、越境した人々を受容できるかどうか、これが、日本の課題であろう。森巣氏が、日本ではなく、オーストラリアに居住していることはその証左であろうか。とすると、やはり、問題だ!
オーストラリアを拠点とする世界をまたにかける賭人と自称する森巣博の作品。この作品は「ファクション(fact+fiction)」をいうのが作者の主張。小説でもありドキュメンタリーもしくはルポでもありといった作品であるという。
森巣博は、オーストラリアの某有名政治学者の夫君であることはその名前から知れようが、著者の主張は、狭い世界に生きる日本人にとって、瞠目の内容であろう。2005年8月5日の日経新聞には、日本が3T(Technology、Talent、Tolerance)の世界ランキングで世界第二位であるとのエッセーが寄せられていたが、三つ目のTを前の二つがカバーしての第二位であったとのことである。ちなみに第一位はスウェーデンであるという。
三番目のTの決め手になるのは、社会における多様性の受容ということのようであるが、このエッセーで触れられるまでもなく、これが日本の最大欠陥であろう。
国境を持たない賭人である森巣博のほかの著書でも繰り返し触れられているのであるが、多様性を受容し越境する人間の存在、あるいは、越境した人々を受容できるかどうか、これが、日本の課題であろう。森巣氏が、日本ではなく、オーストラリアに居住していることはその証左であろうか。とすると、やはり、問題だ!
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