『七王国の玉座〔改訂新版〕(上)(下)』(ハヤカワ文庫)
著者によるとファンタジーのジャンルではなく「イマジネイティブ・フィクション」だそうだ。著者のジョージ・R・R・マーティンは、ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞を総なめするSF作家として知られるそうだ。今まで読んだことはなかったが、読んでみることにした。
本書(上下巻)は7部まで続く長い物語のエピローグとしての第1部にすぎず、これからどのように物語が展開するのかわからないものの、登場する主要人物の名前がつけられた章が続いていて、アンソロジーのようにも見えるし、同じ人物のタイトルの章を続けて読むこともできそうに思う。
主要登場人物の一人、ディリオン・ラニスターはトリックスターのような位置づけだろうか。ほかに、「北の王」として戴冠しそうなロブ・スターク、冥夜の守り人となったジョン・スノウ、ドラゴンの最後の末裔として輝きを増すデナーリス・ターガリエンといったところが、第2部以降どのように活躍するのだろうか。期待をもたせるところだが、さあ、続けて読むかどうか・・・。