東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

古い松下製トランジスタラジオAT-280の修理(4/4)

2011年05月10日 | 古ラジオ修理工房

このトランジスタラジオAT-280の修理履歴です。それぞれをクリックしてください。
  修理(1/4)  修理(2/4)  修理(3/4)  修理(4/4)

 前回まではラジオ内の電子回路を主に修理してきました。このトランジスタラジオの革ケースは取っ手の部分が切れています。今回はラジオの革ケースを修繕してみることにしました。古いラジオはこの皮ひも部分(特に手持ち部分)がよく切れています。手で持つことが多いため使用中に切れるのだと思います。素人ですがこの部分を修繕してみることにしました。

               このトランジスタラジオ革ケースの切れた取っ手部分


 最初糸で縫おうと思いましたが、家庭用の針では革は縫えそうもありません。このため、ボンドで接着することにしました。切れた部分だけを接着しても非常に弱いため、切れた部分の裏側に一枚の薄い皮を当てることにしました。

        切れた革ひも部分                 裏側に薄い皮を当てる
 

 強く接着するために革を接着できるボンドを使いました。そして、接着部分が均等に接着するように革の両側から鉄板を当てて、その両側からペンチで強くはさんで固定することにしました。一度はさむと外れない構造の特殊なペンチです。半日くらいはさんだままにしておきました。

                接着する革の両側を鉄板ではさみペンチで固定


 半日経ってからペンチや鉄板を外しました。革の位置が少しずれていましたが、ちゃんと革がつながっていました。切れた部分の裏側に当てた薄い皮は、バリをとるようにハサミで切り取りました。遠目には革ひもはつながって見えます。

        鉄板とペンチを外す              裏側の薄い皮をハサミで切除
 

 革ひもがつながったことを確認した後、片側の革ひもを金属金具で結びました。本当はボンドではなく、革用の針や糸で修繕したかったのですが、そのような道具や技術を持っていないので、自分なりにこれでよしとしました。

     修繕した左革ひもと、右革ひも           右と左の革ひもを金具で連結
 

 これまではラジオ本体を持って持ち運びしていましたが、今後は革ひもを持って持ち運びできるようになりました。とても便利になりました。これで、このトランジスタラジオの修理は終わりとしました。

                 革ひもを持って持ち運びできるようになる

コメント
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