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ああ「美の国」

2014年03月02日 | 読書
 「2014読了」26冊目 ★

 『秋田県謎解き散歩』(野添憲治 編  新人物文庫)


 秋田県についての「トリビア」的な中身はともかく、何度か出てくる「美の国」が妙に目に入った。

 このキャッチフレーズは、やはり本県のものと認知されているらしい。
 「美の国」で検索するとほとんど秋田関連である。
 「美ノ国」が日本ハムというのも笑わせるが…。

 ちなみに、47都道府県のキャッチフレーズがこちらに。

 「美の国」…なかなかいいフレーズだと思う。
 ただ、自分が住んでいる県の何を「美」と思うのか…そんなふうに住民に意識づけしているか、これは大事なことのように思う。


 本県では長く「ふるさと教育」を提唱し、地域に根付いた教育活動を推進してきた。総合が始まった時であっても、それは揺らぐことがなかった。
 今、なんとなくそのことがあまり言われなくなったのは、いわゆる「学力向上」の面で目立つような位置づけが重くなったからだろうか。

 人口減少が著しく児童生徒数が維持できず学校統合が進むなかで、学区が広がったときに、その教育の趣旨を浸透させることは、特に小学校であれば困難さが増しているのかもしれない。

 表面的には事業や活動が継続していても、そこに込められる思いの部分が薄められることは避けられない。
 ここは大胆な発想の転換、切替が求められているのではないか。

 と、なんとなく行政バージョンになりそうなことまで及んできた。

 要は、成長したときでいいから、「美の国あきた」の何が美なの?と問われて、ありきたりのモノではなくて、本音できっちり言える子を育てたいという単純なことだ。


 それにしても、面白い一言を見つけてしまった。

 美の国は道徳の世界よりも広大である。

 な、なんと「YOUNG  YAKUZA」というフランス映画のセリフだそうである。現役ヤクザを描いて、日本では公開されていない作品のようである。

 なんとなく意味はとらえられる。

 すごいなあ「美の国」。いろんな意味で…。