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「かむ」をかむ

2014年03月12日 | 雑記帳
 今年も「六年生インタビュー」として学校報に全員分を載せることができた。最近は直接訊くというより、あらかじめ用紙を渡して書いてもらってから、その補足として聞き足したりする形で仕上げている。最近、ある子が書いてきた文章に「説明する時に、かまずに言うことができた」とあり、「かむ」かあと思った。


 お笑い番組から始まったのだろうか。この言い方は広まっている。大人も平気で使っているし、子供同士もあるようだし、とうとう文章にまで進出してきたか。しかし「かむ」に、そんな意味はあるのか。調べたら辞典ではなかった。ネット検索をすると「台詞をかむ」という演劇用語から派生したことがわかった。



 最近は「言葉をかむ」という言い方も目立ってきているようだ。そこまで変化すると、この動詞になんだか悪いイメージがつくようで心配である。なぜなら、自分の一つのモットーとして「かむ」ことを大事にしたいと思ってきたからだ。「かむ」に含まれる意味…咀嚼、歯をくいしばる、関わる…重要な動きだと思う。



 食べ物に限らず万事ソフトモードで、噛むことが少なくなっている気がする。噛むことは時間がかかり面倒ではあるが、飲み込めないものを無理に飲み込み苦しがっているのが今の自分たちではないかと想像したりする。時々給食に「カミカミメニュー」なるものが登場するが、仕事ではそういう機会も与えられない。