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心の中で生き抜く詩人

2014年03月01日 | 雑記帳
 まどさんが亡くなった。


 まどさんのことを何度か、このブログでも書いた。

 100歳の詩人の誕生日
 
 それでもなお,伝えようとする


 「まど・みちお全詩集」は自分が担任時代に本当によくめくっていたものだ。


 勤めていた学校で「詩のコーナー」掲示を始めたときも、真っ先にまどさんの詩を選んだ。

 それが「あしよ リズムで」という詩だ。
 
 あしが にほんで あるくとき
 あたまは てんで かぜをきる

 ああ にんげんだ
 ぼくたちは ああ にんげんだ



 今、読み直しても、本当に素晴らしい詩だ。


 私の、まどさんに対する思いは次の言葉で言い尽くしている。

 ここに生きとし生けるものすべて、いやこの世に存在するすべてのものをどう誉めようかと心を砕いている人がいる。


 今、世界は、だんだんと汚れてきている。
 これはどうにもならない現実だ。

 物質的な汚れについては、科学の発達に期待したいところだが、それ以上に私たちを襲う精神的な汚れは、各自がなんとかするしかないだろう。

 まどさんの詩は、一種の浄化作用をもたらす。

 まどさんは、ずっと人々の心の中に生き抜くと思いたい。