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無垢

2014年03月04日 | 雑記帳
 【無垢】(むく)

 ①煩悩を離れてけがれのないこと
 ②心身の汚れていないこと
 ③まじりけのないこと
 ④表裏を同質同色で仕立てた着物(広辞苑)



 かつては「子どもは無垢な存在だ」と言われていた。
 しかし、今その言葉をそっくりと受け止める人はそういないだろう。

 小学校入学を例にしても、多様な家庭環境の中で、また進みゆく社会変化の影響をうけながら、子どもの心身は結構な色に染まった形で姿を現す。


 その色は「行動基準」と言い換えてもいいかもしれない。
 その行動基準は、集団生活で許されることなのか。
 他者と折り合いをつけられるものなのか。

 そんな観点で、学校での指導はされているだろうが、以前とくらべ明らかにその色は多彩になって見えるのは私だけだろうか。


 そういえば、と思いだしたのが4年前に前任校の入学説明会でちょっと話したこと。テーマはこのブログにも載せていた。

 24色のランドセルの時代

 今はさほどではないのかもしれないが、いずれ消費者のニーズ(誰のニーズなのか)とやらに合わせた展開はしているだろう。

 しかし少し考えてみると、その様々な色に目を奪われないことがより肝心な気がする。

 ランドセルはどんな色をしていようが、中身を深く覗きこめばきっと似たり寄ったりしている現実がある。
 そうした空っぽのランドセルの中にこれから何を注ぎこむか、である。

 私たちは子どもに対して無垢な心で接するなど、到底できることではないが、ある意味では、リフレッシュして無垢な状態にしておくことで、外見にとらわれない見方ができるのではないか。

 そんな心がけが必要に思えてくる。