すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

薬玉

2014年03月06日 | 雑記帳
 【薬玉】(くすだま)

 ①5月5日の端午に、不浄を払い邪気を避ける具として簾や柱に掛け、また身に帯びたもの(以下略)
 ②式典・運動会などの際に用いる、①と同形の飾り物。



 常識なのかもしれないが「くすだま」の漢字書きは「薬玉」ということを、調べて初めて知った。

 この時期、例えば卒業生を送る会などでは、結構登場する頻度が高い物品だろう。

 それを考えると、くす玉の中に入っているものはまさしく「薬」。不浄を払い邪気を避ける、つまり、様々な色の糸や紙片にはその意味があると考えられる。

 どんな薬か。

 それは紛れもなく、新しい旅立ちにふさわしい、人を元気づけるものだろう。
 そして旅立つ人にも、見送る人にも、まんべんなく降りかかるようにセットされてあるということだろう。

 なんと意義深いことだろうと、今さらながらに考える。

 そんなことを「六年生ありがとう集会」で紹介しようかなと思ったら、本校は「くす玉」ではなく「たれ幕披露」だけでした(笑)。
 しかし、そこにも色とりどりの紙片があったので、ちょっぴりふれてみた。

 年に一度のこの時こそ、薬玉の精神は噛みしめたいと思う。


 ちなみに、薬玉のことを「続命縷」「長命縷」ともいう。

 「命を続ける糸」ということだろうか。

 互いに喜び合い、認めあうことは、糸を絡み合わせることにも似ていて,それは細くとも永遠にあれという願いに通ずる。