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「しろ」と向き合う毎日

2014年06月01日 | 雑記帳
 【代】(しろ)

 ①ある物の代わりとするもの。代用
 ②代金・代価
 ③材料となるもの。
 ④あることをするために必要な部分
 ⑤田。田地。    (明鏡国語辞典)



 先週書いた「負けしろ」が気になって調べてみた。
 言われてみれば、ずいぶんと使っている言葉だ。
 ②としては「飲みしろ」「身のしろ金」。④としては「糊しろ」「縫いしろ」。
 そして、⑤には「苗しろ」などがある。

 金曜日は五年生が、観察田の「しろかき」作業を見学していた。
 ふと思いついたのは、このあたりで「畦道」のことを「くろ」ということだ。

 作物(稲)が育てられ、収穫があがる場所は「しろ」、それを区切る形で盛り上げられているのは「くろ」。ここに色の感覚はないだろうが、どこか面白い。

 さらに「しろもの」(代物)という言葉の意味も興味深い。

 「評価の対象として見たときの物や人」(明鏡国語辞典)

 使う範囲はひろいがどちらかと言えば、否定的なニュアンスがある使い方だ。

 「いれかわる・かわる」という意味をもつ「代」をどうして「しろ」と読ませたのかわからないが、イメージできるのは「まだ何もない、これから何かが発生する部分」ということだ。


 ぼくらの毎日は「しろ」と向き合い、そこに価値ある何かをつくりあげていく…といった気障なまとめ方もできる。