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もろく崩れようとしている

2014年06月17日 | 雑記帳
 【誠実】(せいじつ)

 (他人や仕事に対して)まじめで真心がこもっていること。



 先週の授業研究会の折に,助言者の口から一つのキーワードとして出た言葉である。
 道徳や国語の教材内容に関わることではなくて,指導内容の一つとして示されたように聞き取った。

 その時はふうんそんなものかと思いつつ,ちょっと魚の小骨のように引っかかった。

 つまりは,そんなことをことさらに言わなければならない世の中になったということか。
 昔から誠実な人もそうでない人もいたはずなのに話題にならなかったのは「疑われない価値」として存在していたものだったからか。

 様々な波にさらされて,誠実はもろく崩れようとしているのだろうか。

 そんなふうに想像してみると,それに類する価値のいくつかはずいぶんと形を成していないように思う。


 辞書には存在するが,いつのまにか実態が消えかかっている言葉たち…。

 と,そこまで言うと大げさではあるが,「指導」を意識しなくとも大方「教育」されてきた精神は着実に減ってきているんだなあ,と今さらながらに想う。