すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

栗を拾いながら豊かさを

2014年10月12日 | 雑記帳
 金曜日の給食は「羽後町まるごと給食」と銘打って,地場産の食材を使ったメニューだった。最近は各市町村いろいろなところで実施されていると思う。本町では,その日に生産者や町関係者などが来校し,児童と一緒に会食するスタイルをとっている。生産者からの挨拶も入れて,なかなかいい試みだと感じた。


 会食の前後にその方々と雑談をしていたら,最近の食事情について話が及んだ。地元産は手間がかかる,農村部であっても山菜を調理できない世代が増えている,スーパーの惣菜では昔の味を求める人が多いので,パートとして料理を覚えている年齢層の雇用がある,家族の少人数化が進んでいるのでやむを得ない…。


 食に関わる問題からは,明らかに社会状況の問題点が浮かび上がってくる。健全な成長のため「孤食」や「個食」は避けたいと話しても,現実にはどう仕事と折り合いをつけるか問題が大きく,悩みはつきない。ただ言えるのは,今の若年層,保護者世代を支えていく私達自身が工夫すべき,実行すべきということだ。


 連休初日,朝から近くの山へ。あいにく茸はもう時期は過ぎたが,例年並に栗を収穫できた。その後の家人の栗剥きは結構な作業だ。しかしそこにかける時間は,豊かさへの接近と言えないか。何に手間をかけるかは,個の自由だろう。ただ,その目が自分に向くか,周囲に向くか…そこには質の違いが芽生えてくる。