すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

休日の脈絡なき読書

2015年08月16日 | 読書
 お盆休み、まったく脈絡のない読書ラインナップだ。


 【2015読了】79冊目 ★
 『動物記』(高橋源一郎 河出書房新社)

 この作家の書く小説は何冊も読んでいないけれど、どれも理解度3割未満という形で読了する。たぶん設定を理解する基礎知識が足りないのかなと思う。
 ただ一つ言えるのは、いつも現実世界を象徴させる物語を書いているだろうということ。
 だからこの小説は「動物記」という名の「人間記」である。
 もしくは動物にコミットしたいけれど、できずに暮らしている人間の喘ぎのようなものだ。
 自分も似ている。


 【2015読了】80冊目 ★★★
 『マンガでわかる魔法のほめ方 PT』(横山浩之 小学館)

 著者ご自身から直接いただいた。
 内容については、雑誌記事などで見ていたので知っていたことも多い。しかしストーリーマンガを挟みながらポイントが的確に示されており、改めてPT(ペアレントトレーニング)の内容を知ることができた。
 特別講座としての「子ども集団に対するPTの応用」は、まさに教職員へ向けられたもの。参考になる。
 そして初めて知った「自己耐用感」という用語。自己有用感は最終的にそこに結び付けたいと思ってしまうのは、やはり教師的な発想かなと少し苦笑する。
 

 【2015読了】81冊目 ★★
 『無頼のススメ』(伊集院静 新潮新書)

 この新書もある程度は予測できる内容だった。
 いくつかメモしておきたいことはあるが、とりあえず戦後70年の関する報道が渦巻くなかで、この「無頼派」作家がこんなふうに書いていることも残しておこう。

 歴史をどう見るかという視点で言うなら、戦争に巻き込まれた人にとって戦争は終わっていないし、巻き込まれた人が子どもや孫に伝える限り、その戦争は終わらない。
 それが国家として背負わざるを得ない歴史というものであって、だからこそどの国も謝り続けるのだ。