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地方で生きていく知恵を

2015年08月30日 | 雑記帳
 7月中旬に異業種の方々と懇談する機会があった。県や町の課題は人口減、高齢化、少子化等いつものことになるわけだが、各々の仕事として具体的な事実や傾向を聞くと、実に多面的に問題点が拡がっていることがわかる。自分たちが勤める学校現場にあっても、児童生徒数減を単純にとらえてはいけないと感じた。


 銀行の支店長さんから聞いた話である。一人暮らしの高齢者が亡くなる。都会へ出ているその息子、娘たちは、残った資産の処理をすることになる。多くの場合、預金などは地元の支店などから引き出され、都会に移されるのだという。言われてみればもっともな話である。地方から都会へ流れるのは人だけではない。


 先週、地元企業社長を招いて講演会を持った。建設業を始め、解体・産業廃棄物処理、そしていちご栽培・販売、さらにEM菌や木質ペレットストーブ等広く事業を展開している。バイタリティはもちろん、感心するのは事業に着手する際の目の付け所である。無駄と言われることや問題点に正面から向き合っている。


 地方で生きていくとは、結局そういうことかもしれない。問題点や困難点を解消、解決するという思考の上に、それが雇用を創出したり、他の活動と結びつくことによって活性化したり、さらには環境面で貢献できたりする有機性を重ねられるか…。経済として成り立つことは考えるが、それ以上の理念を持つことだ。


 異業種の方々との懇談でも自らのアイデアを語る方もいた。単独でなく、そうした動きが集合、集団化することに活路は見いだせるだろう。学校教育にあっても、無理だろうと思っていたことに手をつけてみて、そこを起点に新しい動きをつくる…今までもいくつか出来たはずだ。ない頭から知恵を絞りだせ。