小松菜のおはなし
お鷹狩りとお昼に出された”おひたし”
前回に、お花ちゃん(お花茶屋)のお話をいたしました。今回も徳川の将軍家がお鷹狩りがに来られた時にまつわるお話です。JR総武線新小岩近くに訪れた。
小松菜のおはなし=物語
徳川八代将軍吉宗が、今の新小岩方面にお鷹狩りに来られた時のことでした。当時この辺りは家もまばらで、野原でありました。
お鷹狩りで、お疲れになった吉宗公は、お休みになろうとあたりを見回しますと、小さな松があるのに気付きました。そこで吉宗公は、お百姓さんに、
「これこれ、あれは何という松じゃ?」
と、尋ねられました。
お百姓さんは
「ハイハイ。まだあの松には名前がついておりません。」
と、答えましたところ、吉宗公は
「あの松は小さくて形がよいから、小松菜と言う名前にしたらどうじゃ。」
と言われたことから、コマツと言う地名ができたと、伝えられている。
また吉宗公は、狩りがお好きであったことから、たびたび新小岩方面へお出かけになられたようです。
いつものように、お鷹狩りを成されて、お昼近くになり、お休み所として農家に立ち寄られた時のことです。たまたまそこに出された”おひたし”が、大変おいしくお喜びになり、
たくさん召し上がった。
「この名は、小松で取れたので
小松菜にしたらどうじゃ。」
と、言われたことから「小松菜」になったと、伝えられています。
*松は原因不明の火事にあい、枯れてしまい今は残っていません。
*小松菜と名前が付くまでは、新小岩方面では、冬菜なと呼ばれていました。
葛飾区児童部児童課発行「葛飾むかし話」から
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現 地 調 査
そこで、現場に赴き探してみました。
ありました、神社入り口に大きな看板で「小松菜発祥の地」と、境内に入ると記念碑もありました。また、神社裏手に回ると、宮司の家があり玄関入り口に「小松菜屋敷」の看板が掲げられていた。
江戸川区新小岩香取神社、小松菜産土神社の看板です。
小松菜の碑
新小岩香取神社本殿
香取神社宮司亀井家の玄関口
香取神社の隣にあります。八代目将川吉宗が鷹狩りに訪れた際、小松菜の入りの澄まし汁を出した香取神社の神主・亀井和泉守の屋敷跡です。現在は子孫である地域歴史研究家の亀井千歩子氏の住居で、日よっては見学が可能です。
先を急いだの外からの見学にしました。(2016,8,5)