≪名勝の東尋坊≫
座間事件・自殺願望者、東尋坊で考えた。
特 集
絶壁が続き、「自殺の名所」と言われる、東尋坊
本当に死にたい、自殺志望者はいない。
そそり立つ黒い岩の絶壁に、日本海の荒波が当たり白い飛沫が飛び散る。
遠くに沈む水平線の夕陽を背に、若者たちがスマホを自分たちにかざして、記念撮影をする。
岩に打ち寄せる日本海の荒波
いのちの電話 立て看板と海を見下ろす若者
東京から新幹線や特急、バスを乗り継いで約五時間の東尋坊。
地名は、荒くれ者として嫌われ、絶壁から海に落とされた平安時代の僧侶の名に由来する。
東京駅を出発する新幹線 東尋坊はバスで行く
岩柱が重なったように見える柱状節理の絶壁が海岸線が約1キロ続く。
絶景は国の天然記念物、名勝に指定されている。崖の上から二十五メートル下の海に身を投げる人
が相次ぎ、「自殺の名所」としても知られるようになった。
投身で亡くなる人は年間二十人前後、多い年で三十人に達するという。
今年八月三十一日午後六時すぎ。茂 幸雄さん(73)は、
薄暗くなり、人けのなくなった絶壁の上で、震えながら海をのぞき込む若い女性を見つけた。
ピンと来た!!「死ぬんじゃない」。声を掛け・・る。半ば強引に近くにあるNPO法人
「心に響く文集・編集室」の事務所へと連れて行った。
聞くと、女性は十七歳の高校2年生で、関西地方の有名な公立進学校に通っていた。
勉強についていけず、学校を辞めて漫画家を目指したいと思っていた。
しかし、両親が認めてくれず、死を決意したという。
バスの中で聞いた話
ガイドさん・”お福さん”が話してくれた、
≪ある一つの妙案・最終バスのチェック≫
実行→激減。
東尋坊では、最近10年間で240人近い方が自殺をしている。
つまり年間で24人、1ヶ月でいうと2人の方が自殺している計算になる。
日本の自殺スポットというと、東尋坊は有名です。
ここ東尋坊は開けた海岸であるため比較的パトロールはしやすいような気がする。
そんなことから地元のSさんは、あることに気が付いたという。
ここ東尋坊に身投げする人は、昼間は、観光客が多く、遊覧船も発着する。
身投げする人は、暗闇かかった夕暮れが最も多いそうである。
そして殆どの人が、最終バスで、ここ東尋坊に訪れ、付近を彷徨うと言う。
これに気が付いた地元Sさんは、バスに乗り込む時や、周囲の
状況から合理的に判断して、声をかけるとまさしく的中するという。
うな垂れている人の状況を詳細に聞き「死ぬのはやめなさい」と諭し、警察に引き渡す。
その結果、自殺者が激減したという。
その後のことについてはガイドさんの説明はなかった。
東尋坊行バス時刻表
ネットで調べた時刻表です。
崖から海面まではなんと23mもあり、淵に立つと足がすくんでしまうほどの恐怖である。
私(縄文人)が訪れた日は、比較的天候が良かったため、波は荒くはなかったが
天候が悪い日となると、想像を絶するとガイドさんが語っていた。
東尋坊シンボルタワー 身投げした東尋坊僧侶!?茶店の前に
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以下は、東京新聞11/20の記事から抜粋して記事にしました
茂さんは、二00四年にこのNPOを設立。
仲間とともに東尋坊のパトロールを続け、自殺しようと訪れた人を保護している。救った人は今年十一月までに六百九人。茂さんたちだけで志願者の四分の三が思いとどまった計算になる
NPOを設立する前、茂さんは東尋坊を所管する三国署の副署長を務めていた。
小さな警察署で、自殺者の検視は茂さんの仕事。「若い署員を見ていられなくなった」と、東尋坊で保護した人たちの応対もした。その中に、特に忘れられない老夫婦がいた。
借金苦で身を投げようとしていた。茂さんが見つけ、警察で保護した。生活保護を受けさせられると思い、行政に引き渡した。解決したと思っていたら、しばらくして遺書が届いた。「多くの役所でたらい回しにあった。せっかく助けてもらったが、死ぬしかない」。こんな内容が書かれていた。夫婦は日本海側の別の場所で身投げして死んだ。
「親身になって話を聞き、最後まで問題の解決に手を貸す。そんな人や機関が日本には少なすぎる」。あの夫婦は救えたのではないか。茂さんは自戒を込めて語気を強める。
そして「誰も聞いてくれない、助けてくれない」という思いを強くした自殺志願者の心を突いたのが、神奈川県座間市のアパートから九人の遺体が見つかった事件だったと感じている。
白石容疑者は寂しく、「孤立している人に『一緒に死のう』と声を掛けていた。わらをもつかむ心境の人には最高の言葉に聞こえる。同じ苦労しようと言ってくれているのだから・・・・・。」
こんな心の隙間を抱えた若者は、以前は夜の街をさまよい、今はネット上にもいる。「ネットを使うことで、言いなりにできる若者を捕まえやすくなったのだろう」。このような事件や自殺を防ぐには、
やはりしかるべき組織が手を差し伸べる必要があるという。「自殺を止めるには、いじめ、借金といった根本的な問題を解決しなければならない。
子どもの自殺問題に詳しい岐阜大大学院の橋本治教授は「自殺で最も多いのは四十~五十代。この間、行政を中心に一生懸命に取り組んできたのは、高齢者の見守りも含めた大人の
うつ病対策だった。自殺者の総数が減ってきたのはその成果。
ただ、子どもにうつ病はほとんどなく、この対策では若年層の自殺は減らせない」と指摘する。
特に子どもの自殺は、いじめや人間関係の悩みに起因しやすい。
座間九遺体事件の衝撃が続く今もなお、SNS上には自殺願望のつぶやきがあふれる。
専門家は「全国の『いのちの電話』には、三百六十五日電話が鳴らない日はない。救いを求める場所がSNSになっただけ。ネットを使った取り組みも必要だが、
子どもの自殺予防で言えば、「大事なのは学校と家庭に加え、地域のカも発揮して、総合的に取り組むことだ」と話した。
ガイドさんから話された情報と、
たまたま、翌日の新聞を見て、他人が簡単に命を奪い取る
座間事件と、東尋坊の記事のコラボを読みて、エエエエと、記事にした。
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=若者の考え方=
文学講座の座学でこんな例示を聴いた。
≪匂う≫と≪虹≫について
▼ 匂う
美しく染まる。色づく。快く香(かおる)る。香(かぐわ)しい。
わたしたちが学んだ時はこんな意味に理解した。 香りがほどばしる
と言うも意味を学んだ様な気がする。
しかし、今の若い中学・高校生は、ださい、いやらしい、無視、やがて誹謗中傷が始まるという。
たかが体臭、されど体臭。
▼ 虹
何種類もの色があり美しい。鮮やかな虹のスペクトルからは「希望」を感じます。
ところが、現代の虹は両サイドの下方がどこから出て居るかわからな
い…、両端に足がない。足がなのは障害者!?的な見方をするとい
う。
これは、あまりにも両極端・断片的・日和見的な見方(解釈)かも知れませんが、あえて講師が「匂い」を誇示するための例示で、分かり易くお話をしてくれたことは確かです。
匂いについて、特定の生徒にいじめが始まったり、教室から疎外視されることは、そこかしこに聞いたことが有ります。
現代はネット社会・情報化時代、ITが人間を凌駕して人間を支配する世の中に・・。座間事件、東尋坊で考えたこと,いずれも社会環境の多様化から来ているのであろう?
後期高齢者には、これを推し量る事はとても出来ませんが、人間が人間として生活できる心のふれあう社会が望まれると思います。 “思いやりが欠如した現代社会”、悩みを抱えていても、親身になって聴いてくれる相手がいない。この辺が大きな問題だと思います。
海岸の緑が多い松林に足を運んだ。
そこには黄色い”つわぶきの花”が今を盛りと咲いていた。
アリガトウ、目と心の保養になった。
死んだらあかん!!!
茂 幸雄さん(元警察官、NPO法人「心に響く文集・編集局」理事長)