和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

伸縮高枝バサミ。

2009-12-16 | Weblog
今日は、午前中床屋。腕時計の電池交換。
午後は、ガラス窓に貼る、断熱シートを買いに出かける。
ついでに、裏の柚子が黄色になったので、それを採る伸縮高枝切りバサミを購入。
このハサミが1780円。おいおい、水で貼れる断熱シートは1180円×2個で、シートの方が高かった。ついでにブックオフへ。外山滋比古の本がほしかったので、寄ってみたのですが、なし。というか、めったに来ないので探し方が悪いのかもしれません。そのかわり、105円の文庫3冊。

   徳岡孝夫著「五衰の人」(文春文庫)
   曽野綾子著「ある神話の背景」(PHP文庫)
   日下公人著「お役所情報の読み方」(講談社+α文庫)

五衰の人は、解説を12ページも関川夏央氏が書いていたから。
曽野さんの本の解説は、詩人田村隆一で5ページ。
という解説読みの興味から。あと一冊はつい。

さてっと、外山滋比古の「ことばの教養」(中公文庫)に
「本とのつきあい」という3ページほどの文が入っていました。
そのはじまりは、

「古本屋をのぞくと、出たばかりの本が、もう古本になって並んでいる。手にとって、小口の底のほうを見ると、はじめのほうのほんのすこしが手あかで黒くなっている。これを売った人はこの本とのつきあいに失敗したな、と思う。おもしろそうだ、評判がいい、というので人は簡単に本を買う。ところが、何でも読めるというわけではない。われわれの心はなかなか、好みがうるさいのである。人見知りする。めったなものは受けつけない。いい加減に買い込んだものとのつきあいがうまく行ったら、それはよほど運のいい偶然である、と思ってよい。
ちょっとつきあって、これはいけない、と感じる。自信のある読書家は未練もなく古本屋へもって行って縁を切る。もうすこし思い切りの悪い人は、いずれまたの日に親しくなれるかもしれないと考えて本棚に並べる。それで、読みかけの本がどんどんたまる。本を読むのは、人とつきあうのに似ているのだが、・・・」(p183~)

短い文なのに、こんな箇所もあります。

「試験とか、いやな仕事を目の前にすると、われわれは謙虚になるらしい。その証拠に、ふだんなら、見向きもしないような難しい本が何となくおもしろそうに見えてくる。ちょっと挨拶してみようかと思って、かりそめに読み始めると、意外に興味をひかれて、なかなか、やめられない。かんじんな仕事はますます遅れることになる。あのデカダンな気持は本とのつきあいにはいつもどこかにつきまとっている。」


ところで、ブックオフで買った3冊とも、きれいな文庫本でした。



コメント
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