外山滋比古著「ことばの教養」(中公文庫)を読みました。
私は、まだ年賀はがきを書いていないのですが、
手紙・ハガキについてもふんだんに登場します。
う~ん。ここでは「楽しみは」の列挙。
「一日の仕事が終って、寝る前のひととき、さて今夜は寝ながら何を読もうかと思いをめぐらすのは、下戸にとって左党の寝酒にもまさる楽しみである。」(p135)
「一日でもっとも楽しいのは郵便のくるときだ・・」(p79)
「午前中うちにいる日は、いつも郵便のくるのを心待ちにしている。玄関に近いところに書斎がある。郵便受でカサッという音がすればもちろんわかる。配達さんの自転車のきしむ音だけで、きたッ、と思う。すぐ飛び出す。」(p57~58)
「手紙で人とつき合うコツは、こまめに返事を書くことにつきる。こまめ、というのは、すぐということである。【あとで】は結局、【失礼する】ことになる。」(p61~62)
「辞書のおもしろさは、わかり切っていると思っていることばの項をていねいに読むことにある。そこをのみこまないと辞書とは仲良しになれない。昔、中学生のとき、何だか忘れたが、ひどくおもしろくないことがあって、毎日くさくさしていた。勉強も頭に入らない。しかたがないから英和辞典を開いてぼんやりながめていると気がまぎれる。これはいい。・・・」(p147)
「われわれのような凡人は、時々虚栄心をくすぐり、ひょっとすると自分も相当なものかもしれないという錯覚に陥らせてくれる人間がいてくれないと、せっかくの読書の楽しみも薄くなるのである。・・・」(p163~164)
「やはり、おもしろくなくてはいけない。おもしろいというのは、おもしろおかしいのと同じではない。いまの世の中には本当におもしろい本にめぐり合うことは昔に比べて本が多くなっているだけに困難である。真の良書、かけ値なしにおもしろい本はどれかということをいまほど問われている時代はないと言ってよい。」(p191)
「欲を言えば、ほめてくれる人が身近にあるといい。
ある老詩人が、自分を育ててくれたのは、ほめられたことばであると告白している。料理の腕を上げるのにもほめ上手がいなくてはいけないが、文章を書く苦労を吹き飛ばしてくれるのは、【おもしろかった】という知友のひとことである。われわれはお互い、もっとほめ上手になりたい。」(p202~203)
「郵便が来たときの何とも言えない気持をほかの人に贈るのだと考えて手紙を書くくせをつける。」(p227)
私は、まだ年賀はがきを書いていないのですが、
手紙・ハガキについてもふんだんに登場します。
う~ん。ここでは「楽しみは」の列挙。
「一日の仕事が終って、寝る前のひととき、さて今夜は寝ながら何を読もうかと思いをめぐらすのは、下戸にとって左党の寝酒にもまさる楽しみである。」(p135)
「一日でもっとも楽しいのは郵便のくるときだ・・」(p79)
「午前中うちにいる日は、いつも郵便のくるのを心待ちにしている。玄関に近いところに書斎がある。郵便受でカサッという音がすればもちろんわかる。配達さんの自転車のきしむ音だけで、きたッ、と思う。すぐ飛び出す。」(p57~58)
「手紙で人とつき合うコツは、こまめに返事を書くことにつきる。こまめ、というのは、すぐということである。【あとで】は結局、【失礼する】ことになる。」(p61~62)
「辞書のおもしろさは、わかり切っていると思っていることばの項をていねいに読むことにある。そこをのみこまないと辞書とは仲良しになれない。昔、中学生のとき、何だか忘れたが、ひどくおもしろくないことがあって、毎日くさくさしていた。勉強も頭に入らない。しかたがないから英和辞典を開いてぼんやりながめていると気がまぎれる。これはいい。・・・」(p147)
「われわれのような凡人は、時々虚栄心をくすぐり、ひょっとすると自分も相当なものかもしれないという錯覚に陥らせてくれる人間がいてくれないと、せっかくの読書の楽しみも薄くなるのである。・・・」(p163~164)
「やはり、おもしろくなくてはいけない。おもしろいというのは、おもしろおかしいのと同じではない。いまの世の中には本当におもしろい本にめぐり合うことは昔に比べて本が多くなっているだけに困難である。真の良書、かけ値なしにおもしろい本はどれかということをいまほど問われている時代はないと言ってよい。」(p191)
「欲を言えば、ほめてくれる人が身近にあるといい。
ある老詩人が、自分を育ててくれたのは、ほめられたことばであると告白している。料理の腕を上げるのにもほめ上手がいなくてはいけないが、文章を書く苦労を吹き飛ばしてくれるのは、【おもしろかった】という知友のひとことである。われわれはお互い、もっとほめ上手になりたい。」(p202~203)
「郵便が来たときの何とも言えない気持をほかの人に贈るのだと考えて手紙を書くくせをつける。」(p227)